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DATE:2008/02/29 Australia to Indonesia - Bali -
時刻はいま、深夜2時。
そして僕はいま、なんとバリの空港で寝ている。。。
トラブル続きの1日。その始まりは行きのエアポートシャトルから始まった。。
<トラブルNo.1>
時刻、朝8時30分。
8時に予約したエアポートシャトルはまだ来ない。
ただし宿の受付に電話で確認してもらって、
「もうちょっとで着くよー」
とのことだったので、その時点ではまだ焦りはなかった。
オージーのバスなんてそんなものさ、と今までの経験から高をくくる。
時刻、朝8時45分。
まだ来ない・・・。
宿の人が僕の焦りを感じ取ったのか、もう一度電話をしてくれるという。
電話をかける彼女。しばしの沈黙。そして彼女は言った、
「もう通り過ぎちゃったってw」
をぃ!!!
まさかが現実になるそんな瞬間。。
フライトの時間は10時。まずは乗り継ぎの国内線なので受付の30分前の到着で間に合うはず。
そんなわけで受付のお姉さんがんばれ!
と勝手に声援を送り、なんとか交渉をしてもらうことに。
「とりあえず特別に別のバスを出してくれるって。たぶん大丈夫。たぶん。」
maybe。おのれは昔のキムタクか!と突っ込みたくなるのをおさえ、
そこまで交渉してくれた受付のちょっと無愛想なお姉さんに感謝をし、
宿の前で臨時バスを待つことに。
とはいえそんなにすぐ来るはずもなく、ドギマギするばかり。
宿の前に駐車をする車を見ては気体に胸を膨らませ、そしてがっかりする。
もうすでに老夫婦が運転する古いセダンでさえ、神様に見えたりする。
もう誰でもいいから乗せてってくれ!という思い満タン。
意外とヒッチハイクの方が早いんじゃないかという誘惑が芽生えるくらい。
時刻、朝9時。
まだ来ない・・・。
電話してすぐは来ないよねと、大人の心を持ちつつも、既に顔は必死の形相。
受付のお姉さん、僕のことを見ない振りをして別の仕事を始める。
時刻、朝9時10分。
キター!!
向こうから「AIRPORT」と書かれたバスがやってくる。期待を乗せてやってくる。
すぐさまそれに乗り込み、
「Hully up!」
と運転手に願いを告げる。
すると、なぜか別の人が乗り込み搭乗受付を始める。
「お前のバスは次じゃ!」と言いたくなるが、揉め事になって遅れるのを恐れ
とりあえず大人しく出発を待つ。
そして出発。焦る僕。焦らないクルマ。
時速60キロの安全速度でクルマは進んでいく。
時刻、朝9時25分。
無事到着。受付を済ませる。
と、なんとかここまでは搭乗に間に合うことができた。
あぶねー。
なんだか最後までオージーのバスとは戦ってた気がする・・・。
そういえば、最後に搭乗するときにGateの案内板が間違っていて危うくメルボルン行きに載りそうになった。
(こっちで出会った友達も一緒にいたのだが、友達は既に乗り込みそうな勢いだったw)
恐るべし。
<トラブルNo.2>
無事、ケアンズからシドニー行きの国内線の乗り継ぎに乗り込めた僕。
今回のフライトはシドニーまで行って、そこから国際線のデンパサール行きのフライトに乗り換える。
シドニー行きの飛行機の中。
海側の席を予約しておいたので、移動中はグレートバリアリーフの景色を上から眺められるなど大満喫で空のフライトを楽しむ。
気分が乗ってきたのでどうせもうドルも使わないし、と思い、残り15ドルの全財産で
すっきりとウォッカトニックを飲む。
Jetstarという格安便のため、機内食など全ては有料のサービスになる。
6ドルと引き換えにつかの間の優雅なフライトを楽しむ。
そして無事、シドニーに到着。
マルディグラという、ゲイパレード(しかも30周年!)が明日行われることに後ろ髪を引かれながら国際線のターミナルに移動する。
そう移動する必要があったのだ!
知らなかった・・・。
移動する=お金がかかる
シャトルバス、電車いろいろ調べたけどシャトルバスが最低5ドル。
前述したとおりこのフライトには機内食は付かない。なので何かをフライト前に食べておく必要がある。
マクドナルドでさえ最低5ドルは必要な世知辛い世の中。
今、ここで5ドルを失えば、残りは4ドル。昼夜抜きでバリへと旅立つこととなる。
なぜ、あの時、酒など飲んだのだ・・・俺は。。
後悔。後悔。後悔。
さあ選択の時。ドラクエばりに、コマンドが目の前に現れる。
電車
バス
タクシー
(にげる)
【歩く】
歩く。その選択肢に抗えなくなる。
とはいえ国際ターミナルへの地図などない。
と、電車の路線図が目に飛び込む。
「Domestic terminal → International terminal」
なんだ次の駅じゃん。となると近い!
国際線のフライトまでまだ4時間近くの余裕もあったので、勢いで歩くことに。
一人、国内線のターミナルを進行方向とは逆へぐんぐん進み、車の通りの多い場所へと向かう。
そして飛び込んできた「International terminal」へ向かう道。
その指示だけを頼りにまだ見ぬ、国際線へ向けて一路ひた歩く。
結論。
「バスで行くのが正解」
結局、たどり着いた。たどり着いたものの約1時間。
しかも重いバックパックを背負っての旅路。けっこうなハードワーク。
途中、飛行機が降下する様を間近で見られたりとか、面白い体験はさせてくれたけどね。
世界広しと言えど、この道を歩いた日本人バックパッカーは僕ぐらいしかいないに違いない。
国際線ターミナルの入り口にあった
「Welcome to Sidney International AIRPORT」
の文字は眩しかった・・・。
<トラブルNo.3>
そして、、最大のトラブルに見舞われる。
無事、国際線にたどり着いた僕。
そこまでして守ったお金で最後の食事、マクドナルドを食べる(貧しい)
自分が予約で確認した搭乗時間がなぜか1時間違っていて、
まだチェックインまで時間があったので、ふらふらとターミナルを散策。
チェックイン時間を待つ。
そしてチェックイン。既に行列ができているチェックインカウンターの列に並び、自分の番を待つ。
徐々に減っていく行列。自分の番が迫る。
そしてやっとたどり着いたチェックインカウンター。
パスポートを手渡し、予約番号を伝える。
バックパックを置き、しばし待つ。
なにやら受付の人がパスポートのチェックをし始める。
「たぶん、予約表を印刷してこなかったから、いろいろチェックが必要なんだろうなぁ」
とのんびりそれを待つ。
チェックが終わったらしく、受付の人が戻ってくる。
なぜか顔が真剣。そして言う、
「インドネシアからの出国のチケットがない方は入国できません」
来たー!ここで来たーー!!!!
日本からの出国前、オーストラリアの入国の際にトラブルになる可能性があると恐れていたアレ。
その危機が今ここに・・・。
まったく油断していたため、なんの心構えも準備もできていない。
日本から出国するときは日本語で対応すればどうにかなるさ、と思っていたが、
ここは既にオーストラリア。英語での対応、どうにかなる気がしない。
思わず、
「Oh!my god!」
と受付のお姉さんに言ってしまう。生涯使うことがないと思っていたオーマイガット。いまここで花開く。
とりあえずカンタスのサービスカウンターで相談しなさいとのことなので、
サービスカウンターで相談させてもらう。
いろいろ交渉の挙句、カンタス空港のチケットをとりあえず今買ってキャンセルすればどうにかなるらしい。
キャンセル代金は55ドル。
まぁ、55ドルのこと。とは思いつつ、55ドルも?という思いもあり、
他の方法を聞いてみることに。
自分で今、ネットで予約すればキャンセル料金は払わなくても良いらしい。ただし、チケットを印刷しなくてはならない。
ラップトップを持っていたのでこれで表示するのはだめかしら?と聞いてみたが、それはわからないとのこと。
再び、チェックインの受付の人に聞いてみることに。
受付のお姉さん曰く、「偽造されるかもしれないから、印刷じゃないとだめなの」とのこと。
印刷も偽造できるよね?という言葉を抑えながら、印刷できる方法がないかと聞いてみる。
1つ下のフロアにビジターセンターがあるから、そこにメールを送って印刷してもらって!、とアドバイスを受ける。
いつまでにそれを持ってくれば良い?と聞くと、
「Now!」実はその時点で、チェックインの時間が終わることが判明。
どうにか交渉してあと20分ぐらいなら待ってくれる事に。
そこからホットスポットとビジターセンターのアドレスを教えて貰って、
ホットスポットへダッシュ!
そこには自分のPCで接続する方法と、備え付けのPCで接続する方法の2択があり、
既に備え付けPCは人でいっぱいだったため、あきらめて自分のPCで接続することに。
いらいらする起動時間を待ちながら、ホットスポットへの接続を試みる。
接続できない・・・。
なんだかわからないけれど、入金もうまくいかず接続ができない。
あわてて備え付けPCでのチャレンジをしようとして、利用中の女の子に頼んでみる。
「ちょっと5分だけ変わってくれない?時間がないんだ!」
「だめに決まってるじゃない。馬鹿じゃないの?」 的な反応。そりゃそうですよね。あなたが正しい。
時刻は既に15分経過。やばい。
もうネット接続はあきらめて、最初に行ったカンタンスのカウンターに行って、さっきのチケット取っておくれ!と頼み込む。
受付のおばちゃんは、「だから言ったでしょ?」的な感じでチケットを発行しくれました。
それを持ってチェックインカウンターへダッシュ!
待っててくれた受付のお姉さん。急いで手続きを済ませてもらい、搭乗ゲートを教えてもらう。
ありがとうお姉さん。あなたの恩は忘れません。
と言うわけで、とりあえずインドネシア行きが無事決まり、事なきを得た。
だいぶ疲れたが、なんとか。
やっぱりトラブル対応はシンプルで早い対応が、いくらお金がかかってもベストなんだなぁと思い知る。
仕事でもなんでもそうなんだろうな。あぁ、実感。
ふらふらになりながら、荷物チェックを受け、なぜかバックの中に進入していたハサミやらを取られ、搭乗ゲートへと向かいました。
あぁ、疲れたーーーー。
<トラブルNo.4>
そしてなぜ今、空港で寝ているかというと。
さらに出航が1時間遅れたからですw
もともと宿を取っていなかった私。
バリに着いてから、どっか探せばどうにかなるや、と高を括っていた。
うわさでは着いたとたん客引きが押し寄せてくるしと言うし、
夜9時到着ならば、最初そいつらに着いて行って駄目でもどうにかなるだろうと。
ところが、間違っていた出航時間をあわせると既に2時間遅れ。
バリに到着したのは11時。それからビザ取得や入国手続きなど合わせて、
空港から出れた時には既に深夜12時半。
客引きのおっちゃん達は確かにいる。
そこで迷う。
「こいつらに付いていくべきか、いかざるべきか」
なんと言ってもここは既に東南アジア。先進国の常識は通じない。
正直、詐欺なんて当たり前だし身包みはがされるなんてこともある。
バリの人たちは親切だと聞くけれども、自分で実感したわけでもないので、それに身をゆだねる訳には行かない。
そしてたどり着いた結論が。。。
「ここで寝てしまえ!」
客引きのおっちゃんを振り切り、静かな出国ターミナルの方へと向かう。
既にオーストラリア出国で疲れきっていたため眠気はピーク。
さらにオーストラリアとは2時間の時差があり、体感時刻は深夜2時。
カンタス空港のオフィスに行って、便をキャンセルしなきゃいけないという理由もある。
勢いでターミナルへたどり着き、そのまま荷物を置き、安全かどうか周りを伺う。
まばらながら人はいるし、明かりも付いている。なんとなく大丈夫そう!
警備員の人たちも常駐しているみたいで、仕事してるんだか仕事してないんだかわからない感じで椅子に座って雑談をしている。
よしここに決めた!とベッドぐらいある大きな長椅子に座り、腰を落ち着ける。
と、そこへ例の警備員のうち、一人がこちらへやってくる。
あ、やっぱりここで寝ちゃだめなのねと思い、どこならば大丈夫かを聞こうと思い彼の挙動を追う。
彼「何してるの?」
僕「いや、明日カンタスのオフィスに行きたいので、今日はここに寝ようかと」
彼「ふーん。日本人?」
といきなり横に腰掛けてタバコを吸い始める。
お咎めなし!? もう既にお互い雑談ムード。
英語がちょっとしゃべれる彼(アグーン)と仕事のことやインドネシアのことを、ぐだぐだと話しまくる。
彼はデジカメに興味があるらしく、興味津々で聞いてくる。
ハードなロックが好きだそうで、メタリカとかガンズ&ローゼスとかのギターを弾いてるんだぜ、
とコテコテの東南アジア顔の彼は自慢げに話す。
彼にはインドネシア語の挨拶なんかを教えて貰ったりといろいろお互いに情報交換。
もう、空港もクローズの時間だからか、まったく彼は仕事モードではなくなっている。
最後には携帯番号なんかも交換しちゃったりなんかして・・・。
そして彼は1時間ほど雑談をした後、仕事に戻ると言って去っていった。
ある意味。かなり衝撃的な出来事だった。
インドネシアの印象は、既に彼との出会いで出来上がってしまった。
たった1時間だったけれど、かなり幸運な出会いだったんだと思う。
これからのインドネシアでの生活に期待を込めて、硬い椅子の上で横になって寝る。
さようならオーストラリア。あなたが最後に見せてくれた、空からの夕日は最高に美しかった。
第二カ国目。インドネシア編、始まります!