DATE:2009/08/06 Mexico - Cancun -
ジンベイザメが1匹、2匹、、、3匹、、、10匹、、、
100匹!!!
憧れのジンベイザメもここまで来るとなんだか笑うしかない。
体長5メートル超えのでかいサメがボートの周りにうようよいるのだ。
食事の時間らしく1メートルはあろう大口を開けて、
水面近くをガバガバとやっている。
向かうところジンベイザメだらけ。
そんな言葉がぴったり来るほど今日は大漁の様子。
実際、でかい体がうろうろしているのを見ると釣り糸を垂れてみたくもなる。
そんなわけで今日はジンベイザメウォッチングツアーだ。
6月から9月にかけてカンクン近くの海では、
ジンベイザメが良く見られる。
それをシュノーケリングで観察しよう。と言うのがこのツアー。
少なくとも1匹、多い時には100匹のジンベイザメが見られるぜ。
そんなツアー会社の売り文句を信じたわけではなかったが、
実際に来てみるとこの通り。365度ジンベイザメ。ジンベイザメだらけだ。
そういや、去年はタイのダイビングでこれが見られなかったことにえらくがっかりしたっけ。
そんな事を思い出したが、今となってはその貴重さのかけらも感じない。
大口開けてパクパクやっているサメたちの姿はほんのちょっぴりお間抜けだ。
さてこのツアーの真の目的は見ることではない。
ジンベイザメと一緒に泳ぐのだ。
シュノーケルグッズを装着しジンベイザメに警戒心を抱かせないように2人組を組み、
一組ずつ海に飛び込みウォッチングを開始する。
一組5分ほどのシュノーケリングタイム。
ジンベイザメは至る所にいるので5分もあれば2~3度は一緒に泳ぐことができる。
順番待ちをしている間、人とジンベイザメが一緒に泳ぐ姿を見ることになるが、
さすがにそうやって見るとジンベイザメの大きさが良くわかる。
少なくても体調5メートル。大きいものとなれば10メートルはありそうだ。
自分の番になりボートの縁に座りジンベイザメが通過するのを待つ。
「GO!NOW!」
の声で2人のチームがいっせいに海に飛び込む。
ドボンッ!と音がし海面に浮かび上がる。
装着した水中マスクごしに海を覗くと・・・。
・・・ジンベイザメだ。
これがここに居ることは当然のことなのだが、
知ってはいてもこの巨大な魚を間近で見るとやはり声も出ない。
自分より大きな生き物が悠然と海を泳ぐ姿。
ただそれを眺め泳ぎ去るのを待つ。
「RIGHT SIDE!」
の声が頭上に響き、ふと我に返る。
声の通りに右を見ると何かの影が迫ってきているのがわかる。
その姿は徐々に大きさを増しついには体と同じぐらいの大きさの口が、
すぐ真横を通り過ぎていった。
あわててその横を併走しゆったりと泳ぎ行く巨躯をについていく。
ジンベイザメには平べったい口を持つ頭上から尻尾にかけて、
サメ色の肌の中に模様のような斑点が付いている。
顔の横には大きな鰓があり深く暗い切り込みが開いては閉じている。
面白いのがコバンザメと呼ばれるサメで、
通常は1メートルにも満たない小さな体で必死にジンベイザメを追いかけているのだが、
時たま楽をしているやつは頭についた吸盤でジンベイザメのヒレにくっ付いていたりする。
その姿が最初は死んだ魚がくっ付いているように見えて驚いた。
1匹のジンベイザメに1つの生態系ができている。
そんな自然の営みを感じることができる体験でもあった。
興奮冷めやらぬままボートに上がり、
次のシュノーケリングの時間を待つ。
1度だけではなく2度、3度と少しずつシュノーケリングができる仕組みだ。
自分の番になり先ほどと同じように縁に立ち、ジンベイザメを待つ。
「GO!」の掛け声で同じように飛び込み、水中で姿を探る。
水中で見た光景に思わず声を上げる。
3匹のジンベイザメがゆっくりと行き交い、戯れるように併走する姿がそこにはあった。
必死にフィンを蹴り彼らに近づいていく。
すでに尾は目の前の海を平手打ちのようにひらひらと舞っている。
1メートルほどの尾が優雅に目の前を揺れる姿は圧巻としか言いようがない。
襲われることはないとは思っていてもやはりその躯には少し恐れを感じる。
時たまヒレにナンバーの付いたジンベイザメもいる。
観察用に付けられたそれらのタグのナンバーを読み取り、
船長に伝えてジンベイザメの生態系の調査の協力をする。
そんなこともシュノーケリングの楽しみの一つに含まれている。
3匹のサメに満足し、さて次と思ったころ。
見たことのないほどの大きさの生き物がすぐ近くにいることに気づく。
体長10メートル。
恐竜ほどと言ってもいいその大きさは間近に見ると、ただすくむしかないものだった。
圧倒的な肉体差が生む感情は恐怖でも喜びでもなく、尊び。
気が付いたらその神のような姿を夢中で追っていた。
左右に揺れる尾びれがスローモーションのように目の前を行き過ぎる。
それを追い越して前に回ろうとするものも決して追いつけはしない。
十メートルの身体がうねる姿は音もなくその存在の大きさと比べると異常なほど静かだ。
憧れが去っていく姿をただゆっくりと眺めた。
透明度の良いカリブの海はその姿を隠すことなく見つめさせてくれる。
いやーすげーもの見ちゃった。
ボートに上がりジンベイザメウォッチングを完了し、
ただその感動に頭を浸した。
自然はやはり雄大で美しい。
神が作り上げた美しいイキモノたち。
地球万歳!って感じ。
ボートに戻りその感動を祝う。
さすが世界屈指の観光地のツアーだけあってサービスの質も一味違う。
真っ青な太陽の下、カリブ海に浮かびながら飲むビール。
そんな最高のシュチュエーションにビールが心地良く身体に吸い込まれていく。
すぐに1本目のビールが開き、2本目が渡され。。。
ついには10本ものビールが火照った身体に飲み込まれていった。
何はともあれジンベイザメ最高!ってことで。
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