2009年6月24日水曜日

世界一周(44)エクアドル/イザベラ島



















DATE:2009/06/24 Ecuador - Galapagos Islands -


本日の島はイザベラ島。

まるで日替わりメニューのように毎日変わる島巡り。
それも今日のイザベラ島観光が終わればひと段落。
やっとこさの本島、サンタクルス島見学が始まる。


本来ならばイザベラ島は日帰りではなく、
1泊2日のツアーや自力でイザベラ島へとフェリーで渡り観光するのが基本なのだが、
偶然ツアー会社で新企画「日帰りイザベラ島」なるものを発見したのでそれに参加することにした。

そのツアー、朝5時発、夜6時到着のまさに弾丸ツアー。
なにせイザベラ島への往復だけでも6時間はかかるのだ。
日帰りとなるとそれはそれで仕方がない。

ツアーの内容は火口見学にシュノーケリングといたってシンプルだが、
実質、5時間ほどしかない滞在時間。どうなるものやら。


と言うわけでイザベラ島へ向けて船は6時に出発した。
1時間遅れたのはまぁもちろんガラパゴス時間だからってことで。

本日の天候はあいにくの雨。
ボートも揺れに揺れ波間を漂う遭難船のように乗客全員グロッキー状態。
出発から3時間近くかかり到着した頃には、全員もうツアーなんてどうでもいいと言う顔。

なんたってこの後の予定が馬に乗って火山火口の見学なのだ。
雨は若干弱まったとはいえ、また乗り物かと思うと気分も萎える。



そんな具合だが島で迎えてくれたアシカの姿を見れば少しは気も高ぶるというもの。
相変わらずカワイイこいつらはのんびりと船の上やら筏の上やらで勝手気ままに昼寝をしている。

まず船から下りてジープに乗り込み火口付近まで移動する。

イザベラ島もまた他の島とは違う風景を持っていて、
地表には溶岩が流れたままのような荒々しい岩が表出しており、
はっきりとした火山島の景色に覆われている。

それでも標高が高くなるに連れて港付近とはまったく異なる植生が現れるのが面白い。
特にこの辺は霧や雨が多いのかシダやコケのような植物が多く見られる。
他の島ではどこにでも生えていたサボテンの姿がここにはない。
それもまたこの島の景色の面白いところでもあった。


が、そんなことはどーでもいい。雨の日にオープンカーや止めてくれ。

景色が見えやすそう、と乗り込んだ観光用ジープが悪かった。
単なるジープの荷台に椅子を付けただけのその車には横から雨がガンガン当たってくる。
おまけに火口近くでは車が溝にはまり動けなくなる始末。仕方なしに火口まで歩く羽目に。

そんな状態なのに馬になんて乗る気分でもないのだが、
待っているわけにもいかず、なんだか投げやりな気分で馬の蔵にまたがった。

そこから続く約1時間ばかりの雨の中の馬達の行進。

総勢20名弱を乗せた馬が雨でぬかるんだ道をぐちゃぐちゃと進んでいく。
足元はもう水浸しで水溜りばかりなのだが馬はガンガン進んでいく。
たまにスリップするのにはかなりひやひやさせられる。
馬に乗ったままいきなりガクンとなるのは、怖いしなにより乗ってゴメン!と言いたくなる。

そんなめちゃくちゃな状態で始まった乗馬ハイキングだが。

慣れてしまえば意外と楽しい。

雨も開き直ってしまえばシャワーみたいなものだし、
ぬかるんだ道も障害物競走のようでなんだか楽しい。
景色なんて雨で楽しむことはできなかったが気まぐれな馬に乗りながら
草を食べる馬をあやしながら進んでいくのは面白かった。


火口に到着すればさすがは晴れ男。というべきか日が差してくる。

しばしの晴れ間にまったりした後はまた同じ道を馬に乗って下山する。
帰りはちょっと遊んでみようとモンゴルで鍛えた腕前を駆使し馬を操り一番を目指す。
だけどこの馬なぜか二番が好きで結局他人の尻を追いかける。ま、そんな奴もいる。



港近くの町まで戻りランチを食べて、
シュノーケルの前にイザベラ島のビジターセンターへ。

ここはカメだらけ。カメ三昧。

何千番とナンバーがついた千匹以上のカメが檻の中で餌を食んでいる。

小さい小亀であれば体長20センチほどだが親亀となるとなんと1メートルは超えている。
そんな奴らが10匹近くも固まって暮らしている姿はなんだか異様だ。


カメ観察が終わりついにやっと目的のシュノーケルと思いきや、


「シュノーケルの時間は15分です」


は?馬鹿じゃないの?


と思わずみながつぶやいた。意味ないし15分。
それに今日は曇りということもあり、いくら綺麗だとは言え水温の低い海に15分の為に入る気はしない。
それでも入るという強モノが半分ぐらい、残りはみんなで島散策。

島に向かうボートに乗って火山灰でできた荒々しい岩を見ていると
ガイドが何かを叫んで指を指している。


「ペンギン!!!!」


イザベラ島で見られるかも。と言われていたが、
まさか最後の最後で見れるとは。

世界最小のペンギンガラパゴスペンギン。
体長30センチ程の小さなペンギンが1匹だけちょこんと岩の上に座っている。

その姿、、、めちゃキュート♪

寝そべってばかりのアシカなんかとは比べ物にならないほど。
普段は群れているはずのペンギンだが一匹狼の渋いこいつは、観光客などものともせず
自慢の羽を丁寧に梳かしている。


しばしの間、その姿を目に焼付けてボートは別の島へと向かっていった。

なんだかこの島の観光はこれで満足してしまった。


もったいないので島に上がり散歩をしていると、
またもやガラパゴスの恐るべき自然の姿を見せ付けられることになる。


この島はイグアナの休憩地らしく、
何匹かの海イグアナが気持ちよさそうに昼寝をしている。

あ、またイグアナ。

あれ?またイグアナ。

・・・あれもイグアナか。ん、あれも。あ、これも。

イグアナ・・・イグアナ。1、2、3・・・10・・・20。



つーかイグアナだらけじゃん!


最初はその登場に驚いてもいたが、
1匹づつだったイグアナが5匹になり10匹になり20匹を超える団体に。
もう辺り一面イグアナだらけ。

こりゃもう面白いというよりは気持ち悪い。

イグアナはコロニーを作るというがまさかこんなうじゃうじゃだとは。
多すぎるのかイグアナもあっちに重なりこっちに重なりでイグアナタワーができている。
爬虫類に表情を求めるのも酷な話だが、無表情のその顔がずらりと呆けている姿はかなりシュール。


自然とはかくも奇妙なものなり。と変な納得感に浸るのでありました。


イグアナ。もういいや。

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