DATE:2009/06/10 Peru - Pucallpa -
ガタゴトと揺れる乗り合いタクシーでヤリナコチャの町へと向かっている。
いつもの買出しと違うのは僕が大きなリュックを荷台に載せていることと、
もうあの村へと帰ることがない事だった。
さよならを済ませたあの村を、僕らを乗せたおんぼろ車は猛スピードで引き離していく。
まるで夢から覚めていくようでなんだか切ない気持ちになったが、
それでも僕はここを去ることを後悔はしていなかった。
アヤワスカが教えてくれた全て。
それを持ってもっと良く生きていける。
そんな自信が満ち溢れていた。
もちろん世の全てをアヤワスカが教えてくれた訳ではないが、
未完成な自分すらもまた受け入れられる、強い自信がここにあった。
ともかく僕のアヤワスカは終わりを告げたのだ。
いつかまたこの村の人々にまた会いに来よう。
もっと沢山の何かを持ってまたここを訪れよう。
去り行く夢のような村を背に、自然とその思いがこみ上げた。
ヤリナコチャからさらにプカルパへ。
1週間ぶりにこの道のりを引き返している。
隣には見送りに来てくれたマサミもいる。
そうだ町に出たら。
やりたいことは幾つもあった。
既に別れの感傷は消え、その楽しみに口角がにやりと上がる。
プカルパの町の宿に荷物を置き、町に出る。
そうだ町に出たら・・・。
町に出たら。そう、暴飲暴食するのだっ!!!!
いえ~~~い!!!!!
そう感傷なんぞに浸っている暇はない!
1週間も耐えてきた欲望の数々。それをいま解き放つ時がきた!
まずは・・・コーラ!!
ついでに、中華!!
うまぃぃぃ!!!!やっぱ料理は油と塩。
暑苦しいアマゾンの飲み物は炭酸飲料と決まっているのだ!
これを我慢するなど愚の骨頂。神への冒涜!
そして中華と言えば・・・もちろん
ビール!!!!
わーい!わーい!いえーい!いえーい!!
久々の欲求不満の解消でマサミと二人多いに盛り上がる。
マサミはまだ村へ戻るけど、そんなの関係ない!酒は二人で飲むものだ!巻き込んで盛り上がる!
しかしうまい。うまいぞビール。
耐えた後だからか異常なほどにビールが身に沁みる。
さっきから笑顔が止まらない。
久しぶりに鏡をのぞいて驚いた。
ん。なんか自分いい顔してませんか?
自分で言うのも相当に難なのだが、なんだか良いのだ。自分の笑顔。
これもアヤワスカのおかげですね。なんていいつつも暴飲暴食を繰り返す。
中華のお次は・・・ピッツァ!!!
チーズうめー!釜焼きピッツァ最高!!!
やっぱ料理はこうじゃなくっちゃ。
おいしくなくちゃ料理じゃないよ。幸せじゃないよ。
そんな料理を食べながらマサミと二人でアヤワスカについていろいろと語る。
アヤワスカが教えてくれたもの。アヤワスカへの取り組み方。
そんな会話がなんだかとても心地よい。
やっぱりそばに誰かがいるって事はとっても素敵なことなのだ。
ま、そんないろいろはさておき。何はなくともビールはうまい。
それだけで世界は幸せなのさ。
今夜もこの言葉が鳴り響く。
「乾杯!!!!!!!」
さようならアヤワスカ。夢の毎日。
ただいま愛しき現実の日々。欲望の日々。
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