DATE:2009/06/08 Peru - San Francisco -
たくさんの薪を割る。
ゆっくりとアヤウマのサウナに入る。
こんな日常もあと一日。それで僕はまた別の日常に帰っていく。
アヤワスカの儀式は残り2回。
正直乗り気はしなかったが、アヤウマに入り考えているうちに、
今日1回だけはやってみようという気になった。
正直意味はないとは思う。
あのまずい液体をもう一度飲むのも気が引ける。
昨日まではやめると思っていたが、
なぜかやる気になっているのはなぜだろう。
卒業式。
そんなイメージが浮かんだ。
そうか今日は卒業式なのだ。
アヤワスカの体験も今日で最後だろう。
そんな最後をきちんと楽しもう、そう素直に思った。
あっという間に日が暮れる。
それが日常になってもう1週間近くたっている。
いつもなら疲れるだけの何もしない時間が気にならなくなっていた。
時間とは過ぎていくものだった。
それが無駄であるかどうかなど考える必要もなく、
ただ時間は過ぎていくものだった。
そうやって来た最後の夜。
この儀式場へ来るのもまた最後だろうと思った。
明日はこの蝋燭の明かりを外から眺めるのか。
薄明かりのなかそんな事を思った。
いつもよりも量を減らした赤緑の液体を喉に流し込む。
相変わらず不味さを通り越したその味が喉を伝った。
そういえばアヤワスカの匂いを普段何気ないところでふと感じることがある。
吐き気がする匂いだが、なぜかそれもアヤワスカの本質のように思えた。
ともかくこれでお別れだ。
ゆっくりと寝転がり天井を見上げた。
シャーマンの吐く煙の音がしゅぽしゅぽと聞こえている。
どうやら今日は素敵な夜になりそうだ。
根拠もなくそう思った。
鳥と虫の声が途切れることなく響いた。
月がきれいな夜だった。
この夜に開かれた卒業パーティーは深く語ることもないだろう。
ただ只管に楽しく、愉快な異世界の宴だった。
僕は世界の全てに感謝した。「ありがとう」という言葉だけが残った。
きっとこれがアヤワスカが教えてくれた最も大切なメッセージ。
アヤワスカ。
ありがとうございました。
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