2009年6月5日金曜日

世界一周(43)ペルー/塩抜き。サウナ。メディテーション。







DATE:2009/06/05 Peru - San Francisco -


眠る。眠る。眠る。

アヤワスカを飲んだ後は目が覚めてしまい殆ど寝られない、
らしいが僕はまた例外らしく結局、昼の12時まで眠りこけた。

別にやることのないこの村。
悪いことではないだろう。


それにだ。
昨日は気持ちよさのせいか途中で眠くなってしまったのだ。
寝てしまってはせっかくの薬も意味は無いだろう。

なので今日は夜にある儀式に向けて心身ともに良い状態で望もうと思ったのだ。


と、半分言い訳のような事をマサミに言ってみる。が、
早くご飯食べようよ、の一言で片付けられる。まぁ、そんなもんだ。


が、今日の食事・・・なんと塩抜き生活の始まりらしい。

そういや昨日マサミがそんな事言ってたなぁと思い出し、
せっかくの食事なのにとげんなりする。

個人的には無意味だと思っている塩抜きだが、
相方がやってみよう、と言うのだから仕方ない。
確かにやりもせずに否定するのはいかがなものか、という気もする。

と言うわけで塩抜き生活の始まりとあいなったのだが、、、


不味い。

ぜったい、これ心に悪いって。そうマサミに訴える。
元々料理も好きだし美味しいもの好きの二人なのだ。
ご飯を食べにレバノンまで行った僕たちなのだ。
普段食にこだわらない人ならともかく、これは僕には辛すぎる。

それに最悪なのは不味くて食べられないご飯達を捨てなきゃならない事で、
日本人としてはこれはかなり心が痛む。

とはいえせっかく始めた塩抜き生活。
という事で妥協点を見出し「果物」と「パン」だけで食事をする事になった。

そもそも塩も砂糖も入っているパンが大丈夫って言うのは腑に落ちないが、なぜかそれは良いとされている。
そういうのをみるとやっぱり食事制限なんて日本人が作った修行に過ぎないと思ってしまう。

ま、やって見ない事にはわかんないけど。と言い聞かせ、
これからの食生活の憂いを忘れた。

それにこの町のグレープフルーツは7つで100円という破格なのだ。
大好きな果物尽くしってのも悪くない。



ところで儀式の一環としてアヤウマというのがある。

簡単に言うと蒸気サウナのことだが、
椰子の木を煮出して沸騰させたお湯を鍋に入れ、
ビニールシートでしっかりと体と鍋を覆って入る簡易サウナだ。

なにやら煙は悪いものから守ってくれるもののようで、
このサウナにも儀式中に吸うタバコにもそういう意味があるのだそうだ。

効果のほどはさておきサウナは嫌いではないので、
今日はそれに入ってみることにした。


ガサゴソと音を立てビニールシートをかぶる。
蒸し暑いアマゾンの事だ、それだけで結構汗が出る。

外へ蒸気が逃げないようにしっかりと密封したのを確認し、
鍋のふたを開けると・・・。

ぶぉう。と真っ白な湯気が立ち込める。

お。お。お。。け、結構熱いぞこれ。

意外にも意外、ビニールシートで囲っただけの簡易サウナだが、
これがけっこう熱いのだ。

中で待つ事、15分ほど。
出てきた時にはびっしょりと汗をかいていた。

体からはほのかに木の香りがする。

初めてやったがけっこうこれは悪くない。
サウナの心地良さもあるが、入っている間はなぜか集中力が沸き
なにかといろいろ考えることもできる。

シャワーを浴びてさっぱりした頃には、
それがすっかりお気に入りになり、また明日もやろっと言う事になっていた。

ジャングルサウナばんざい!だ。




サウナにも入ってさっぱりしたのでまた少し眠る。

7時ごろに起きだして儀式場へと向かった。
なんだかやっぱりこの場所は落ち着く気がする。


もってきた蝋燭を取り出して火をつける。

誰もいない儀式場の中、ゆらゆらと炎がゆれた。


さて、と。

その久々の行為に少し楽しくなる。
そういやこれを教わったのはインドネシアのバリだったっけ。
旅の始めに覚えたそれを、こんなアマゾンでやるなんて。
そう思うと久々に旅の長さを感じた。

体を楽にしてじっと炎を見つめた。

ただ、楽しい事を。ただ、楽しい事を。

メディテーション。そう久しぶりのこいつだ。

旅の事を思い出す。
バリ島でこれをやっていた頃にはなかった思い出が幾つも増えた。
あれから1年以上が経っている。
そうだ僕には365日以上の思い出が積み重なっているのだ。

それを思うと自然と心が和いだ。


ふと周りを見ると月明かりに木の陰が出来ていた。
真っ白な蚊帳に映り込んだ影は御伽噺のような世界だった。


さて、準備は整った。今日は何が出てくる事やら。

きっと素晴らしいセレモニーになる。そう思った。

蝋燭の火を消し月明かりの中、部屋に戻る。



「てっちゃん、今日セレモニー無いって」


へっ!?


・・・そんな日もあるってことさ。

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