DATE:2009/04/27 Argentine - Buenos Aires -
「今日は何をするの?」
「んー、今日はお休み。」
隣の部屋で既に3ヶ月もブエノスアイレスで暮らしているという、
オランダ人の女性の問いに僕はこう答えた。
実際のところこれからの予定も特にきちんと立てていなかったので、
今日1日をかけてじっくりと近々の予定を立てようと思ったのだ。
なんとなくの予定ではこの後はウルグアイに少しだけ滞在し、
アルゼンチンに戻ってきた後にイースター島へと向かう予定だ。
イースター島から戻った後は、ボリビアのラパスへ向けてチリを北上し、
ラパスからペルーへと抜けるつもりでいる。
その後のプランは曖昧だがガラパゴスも行ってみたいし、
南米もせめてコロンビアまでは北上をしたいと思う。
実のところ帰国予定の9月頭というリミットを考えると、
そろそろ諦めなくてはならない場所も出てくるころだ。
なぜか南米ではほとんど計画通りに旅行しておらず、
その分、十分に楽しんではいるものの日程はかなり遅れている。
ま、今回は下見だし。
そう思いいくつかは割り切ることにしてまずはイースター島へのフライトを確保するため、
久しぶりにJALへと電話をすることにした。
「イースター島のフライトですが1週間ほど満席で、お取りできるのは最短で5月5日になります」
「あ・・・そうですかちなみに帰りは?」
「えっと。。。こちらも混み合っていまして、、、5月12日が最短です」
・・・予定外。
いや直前に予約をしようとした自分が悪いのだが、
ウルグアイにはサクラメントを除いて観光する場所もないのでさすがに1週間は長過ぎる。
キャンセル待ち、という手もあったが、インドの悲劇を思うとそれもまた御免こうむりたい。
それにキャンセル待ちをする場所はというと既に何度となく訪れているチリのサンティアゴで、
さすがにもう一度となるとあの町はちょっと辛い。
少し考えた挙句、結局最短の予定でフライトするしかなく、
「じゃぁ、それでお願いします」と言って予約のメールをもらって電話を切った。
さーて1週間なにするべ。
ブエノスアイレスを満喫。という手もあるが、
嫌いではなくなったものの、そんなにお気に入りでもないこの町で時間を潰すのも少しもったいない。
ならばアルゼンチンの別の場所、とも思ったが気になっていたコルドバは、
移動だけでもけっこうな時間がかかりそれに時間を費やすのもなんだかなぁ、といった感じだ。
仕方ない。ウルグアイで遊んでくるか。
と、たぶんもう行くこともないであろうウルグアイの町を堪能することに決めた。
サクラメント。ついでにモンテビデオ、プンタ・デル・エステ。
これぐらいが1週間の予定で行ける範囲だろう。
サクラメントはともかくモンテビデオなんてきっと二度訪れる事もないだろうし。
そうしてなし崩し的に僕の即近の予定は決まったのであった。
昼食ついでにビールを買ってきてビール片手に次の行き先を決める。
久しぶりに開いた予定表を見てみると、予定では今頃ペルーのリマに着いているはずだった。
なんだかえらく遠いところにいるなと思い、現実とのギャップに笑った。
予定を積み立てて行くと実際の選択肢としては、
北米を捨てるか中米を捨てるかぐらいしか残っていないようだ。
北米はせめてニューヨークとニューオリンズぐらいは行ってみたいが、
なんだかいつでも行けるような場所な気もする。
しかしその「いつでも行ける」と言うのは意味のないことだということも知っている。
いまそれを見ることに意味があるのだ。行くこと自体は極論すればどこにだって行ける。
いま僕がそれを見ることに意味があるのか。
その価値判断は思っているように難しい。
あれこれと予定をこねくり回し、あーでもないこーでもないと言いながら、
結局最後はま、何とかなるべ。と諦めて放り投げた。
どうせまた1ヵ月後には予定表など作り直さなければならない。
南米の旅での経験がそう僕に言っていた。
この地での旅には予定など必要ないのだ。ただ思った場所に行けば良いと。
旅を続けること。
それもまた選択肢の一つでもある。
幸いなことにまだいくばくかの資金の余裕はあり数ヶ月程度ならばお金の心配をする必要はない。
ただしそれは僕の未来の時間を奪うことでもある。
旅も仕事も日常も。全て僕の限られた時間で楽しまなくてはならないのだ。
やっぱり旅を終わらせるのは難しいや。ぬるくなったビールを飲みながら他人事のようにそう思った。
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