2009年2月18日水曜日

世界一周(37)ブラジル/リオといえば。あれ。











DATE:2009/02/18 Brazil - Rio de Janeiro -


リオ・デジャネイロでカーニバル以外に思いつくものと言えばやっぱりあれで、
カーニバルまでまだまだ余裕はたっぷりあるということで、
せっかくなのであれを見に行ってみることにした。

つまりあれとはあれだ。
あの丘の上に立つ真っ白なへんてこキリスト像のことだ。


写真では見たことがあるかもしれないが、
コルコバードの丘の上に立つ有名なこの像はリオの町の至る所から見ることができ、
なんだかすばらしいものに見えてくるが、実際に丘の上に上ってみてみると、
まぁ何の変哲もないただのでっかい像である。

別に彫刻としての美しさがあるわけでもないし、
むしろなんだか猫背で後ろから見ると野球の審判が「セーフ!」と言ってるとしか思えない。

そんな冗談みたいな像を見るために丘に登るには、
50ドルもするロープウェイに乗らなくては行けないし、
なんだか損した気分のする場所なのだが、
ここに来なくてはリオに来た気がしないという、なんだか不可思議な場所でもある。



でっかいだけの変なキリスト像はさて置いて、
ともかくコルコバードの丘から見下ろすリオの町の眺めは確かにすばらしい。

さすが「世界で一番美しい港」と言われているだけあって、
入り組んだ港と点在する緑豊かな島が作り出す姿は一見の価値がある。

丘の上から見るとリオの街がやはり都会でビルが乱立する近代都市であることがわかる。
最初は南米に抱いていたイメージとのギャップに驚いたが、
さすが成長著しいブラジルだと、今では逆に納得もしている。

この丘からの眺めはそれを見せ付けるようでもある。
ブラジルの発展と、そしてそれと共にぐんぐん伸びる高層ビル達を。

そういった意味でこの丘はリオの街の象徴なものなのかもしれない。



しかしこの場所で、本当に面白いのはそれではない。

一番面白いもの。
それは、、観光客自身だったりする。

さすがリオ一番の観光スポットということもあって、
たくさんの観光客がこの丘の上に訪れているのだが、
その人たちが必死になってキリスト像と記念写真を取ろうとしている姿。これが面白すぎる。

誰もがグリコのように手を広げ像と同じポーズを取り、
それをカメラに収めようとカメラマンの皆さんたちは地面に寝転がりながら激写する姿。

を、激写する僕。

カーニバルの前とあってみな一様に楽しげ。浮かれた感じがまた良い。



そうやって観光客を見ていると、
ブラジルという国が本当に多くの人種で成り立っていることもわかる。

もちろんここにいるのは外国人も多いのだろうが、
町を歩いていても黒人から白人、そしてアジア人まで幅広い人種に出会うことができる。

それぞれにもともとは移民であったのであろうが、
今ではしっかりブラジルの地に根付き「ブラジル人」として生きているように思える。

驚くべきことにこの国の6割は白人だという。
ただ、それは都市部においてはまったく感じることがないほど多種多様な人々であふれている。
きっとまた地方へ行けばその土地特有の色があるのだろう。

そんな混ざり合った国民性がブラジルという国の特徴でもある。


多種多様な国民性と経済の成長。

それは昔、アメリカという国がたどった姿のようにも見える。
が、その空気や街の匂いがまったく異なるのはなぜなのだろう。



ま、そんなことどーでもいっか。

なんて思わせるのがこの国の良さだったりもするのだ。


丘を下り始めたロープウェイの中にサンバの音楽が鳴り響いた。
乗り込んできた黄色いパフォーマーたちはドラムとマラカス、そして独特の声でリズムを打ち鳴らす。


NO Music, No Life.

祭りの日は近い。

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