DATE:2008/12/27 Egypt - Dahab -
今日、ダハブを離れようか。
つまりはエジプトを離れようか、ということだが、
そんなことを考えながらぼーっとしていると、
いきなりのニュースが僕らを襲った。
「イスラエル軍ガザ地区に空爆」
ぬわにぃ!!!なんて事をおっぱじめるんじゃい!!!!
最初、その事実が何を示しているのかがわからなかった。
そりゃそうだ、日本に生きていて、
イラク戦争や中東戦争なんて言われても、
遠い海を越えた国の話で現実感など持ったことがないのだ。
だから今回もまた、初めて聞いたときは、
「あぁ、そうなのか」と他人事のようにしか思わなかった。
思い出した。
僕はエジプトにいるのだ。
そしてイスラエルはあと1週間後には着くはずの場所なのだ。
なんてことを・・・。
旅をしている限り他人事なんてことは一つもない。
それをいま久しぶりに思い出した。
ニュースを調べるもはっきりとした情報はまだなく、
実際には何が起きているのかはわからない。
ただしガザ地区といえば今いるエジプトからは目と鼻の先。
行こうと思えば10時間もすれば辿りつける場所なのだ。
そしてそれは、これからの旅の予定にも大きく影響を与えることも意味している。
戦争が起これば隣国の国境もまた警戒態勢になるし、
そもそもイスラエル自体への入国は難しくなるだろう。
もともとの予定では年末のカウントダウンパーティーは、
イスラエルのテラヴィヴで、という計画だったが、
それもまた難しいかもしれない。
情報がないままただその場にいる旅人全員が凍りついた。
ともかく未確認のままここを離れるのは得策ではないだろう。
そう思い出発は延期し事態が把握できるまで、
少しの間この場所に留まることに決めた。
この場所にいればこれから行く予定のヨルダンから来る旅人に出会えるだろうし、
その人たちに隣国の現状を聞くことにしよう。
まだ何もわかってはいないが、
僕らが当事者の中に含まれていることはわかった。
世界はどこも繋がっているのだ。
生きている限り僕らは当事者であることから逃れられることはできない。
誰かが傷つくことも、誰かが泣き叫ぶことにも。
ニュースに揺れ、少し平常心を無くしたエジプトの町。
2009年12月27日、僕はその中にいた。
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