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DATE:2008/07/12 China - Luoyang -
偶然にも昨日の夜にドラゴンボールをやっていた。
中国語の吹き替えの悟空の声は明らかに変だったが、
久しぶりの「ちゃ~ら~へっちゃら~」になんだか燃える。
そして今日はなんと「少林拳」を見学に!
昨日のドラゴンボールでテンションは見事にMAX!
依頼しておいたツアーで嵩山にある少林寺を回っていく。
ちなみに「少林寺拳法」と「少林拳」は別物だそうである。
僕も以前、たまたまテレビを見ていて知ったのだが、
日本で有名な少林寺拳法はなんと、日本の四国が発祥の地。
現に、四国の高知には少林寺拳法の本部が置かれている。
なんであの地味っぽい少林寺拳法が、
中国ではあんなに派手なカンフーができるんだろうと思っていたら、単に別物だったそうで。
というわけで僕らがイメージしている、
棒術を使ったり、気功を使ったり、蠍拳を使ったりの、
派手なパフォーマンスの武術は「少林拳」という、
中国古来の武術なわけなのである。
少林寺。というのがその武術の総本山であるところ。
その武術で、唐の天下統一を成し遂げたというからすごい。
さらにココは達磨が「禅宗」を開いた由緒正しき場所でもある。
ウンチクはさておいて、
もう既に気分は天下一武道会♪
はやる気持ちを抑えてツアーのバスが目的地に到着するのを待つ。
1時間ほどするとバスは停車。
ついたー!!!!!!!!!!
と思うと着いていない。
なにここ?と思う、なにやら小さなお寺らしきもので降ろされる。
聞いてみるとここは
「三蔵法師生誕の場所」
だそうだ。
いらん!!!!!そんなのいらん!!!
俺は、ドラゴンボールが見たいんだ!!!
しまった・・・。やはり伝わってなかったか、あの客引きのおばちゃん。
宿を紹介したついでに(例の公安が乗り込んできた宿)、
やたらと少林寺ツアーを進めてきたおばちゃん。
少林寺はもともと、自分でバスに乗りゆっくりと周りたかったので断るも
執拗に勧めてくるので話だけでも聞いてみることに。
なにやら少林寺と白馬寺という中国最初の仏教寺院を訪れるツアーらしい。
もともと白馬寺も行きたかったので、
「少林寺に5時間ぐらい居れるなら良いよ」
とオーダーを出してみた。
出発時間と帰りの時間などをチャートにして念入りに確認。
僕のオーダーを満たしてるとのことなので、そのツアーに申し込むことにした。
そのとき僕は忘れていた。石林での失敗を。
中国のツアーは要らんところに、いろいろ寄るという事を。
というわけで、少林寺には向かわず、
どんどんと良くわからない観光地を次々とめぐっていく。
途中からはもう成るように成れモードになったので、
イライラすることもなく、なんだかわからない場所なりに楽しむ。
自分では行けないような所にもいろいろ行ってくれて、
まぁまぁ満足はできました。
というわけで、目的の少林寺には午後2時ごろに到着。
少林寺を1時間程度で見学し、3時からは念願の武術見学である。
塔林と呼ばれる、僧侶の墓石群を見学し、
少林寺本殿を急ぎ足で見学する。
少林寺の建物などは特に特別なものはないのだが、
そこに刻まれた武勇伝を物語る痕跡はけっこう面白い。
修行僧が石の床を撃ち続けてできたといわれる「武僧脚杭」
48もあるその石のへこみは、ほんとかよ?と思うけれど、
なんだか中国だとありえそうな気もしてくる。
寺の中の壁面も武術に関する壁画が多く、
この寺が特出したものであることがわかる。
と、どこか上の空で少林寺を見学して目指すは一路
「演舞場」
3時から始まる演舞。席取りのために既に多くの人が並んでいる。
演舞場の周りにはへんてこな演舞をしている像が立っている。
この辺はやはり中国の観光地。変なところに金をかける。
そして見つけた「武」と書かれた大太鼓!
うーーん、天下一武道会♪
人の波に乗り演舞場内に入るもその席はほぼ全て満席。
その中に1つだけ開いた席を見つける。
しかも中央ど真ん中。ラッキー♪
こういう時、一人というのは便利だ。
10メートル四方ぐらいの演舞台にはまだ誰も姿を現さない。
ふと、会場の電気が落とされディスプレイに広告が流される。
その中に日本映画らしい、少林拳を学ぶ中国の子供が日本に留学してくるというものがあった。
明らかに無茶な内容だったが流行ったのだろうか。
その広告の音がふと途切れる。
場内に中国語のアナウンスが流れる。どうやら始まりらしい。
暗い演舞台の上に10人ほどの人間が現れたのがわかる。
観客もそれがわかり、一瞬の静寂が訪れる。
瞬間、
「バッチーーーン!!!!!!!!!!!」
といきなりの大音響が場内に響く。
それはリズムを取り、バチーン!バチーン!と繰り返される。
何の音かはわからないが、凶器的な響きのある音である。
その大音響が鳴り響く中、いきなり場内の照明が演舞台を照らす。
音の正体が観客にそこで知らされる。
なんと鞭!
鞭を振り回すだけで、これだけの音を作り上げていたのである。
それは単に演技ではなく、武術であるということを観客に知らしめる効果があっただろう。
一気に明るくなった演舞台の上を、
鞭や剣や棒などの各々の武具を持った演舞者が駆け巡っていく。
一瞬で、体に鳥肌が立つ。
めちゃくちゃカッコいいぞ、これ。
一人ひとりが自分の武器での演舞を次々に披露していく。
その姿はまさにカンフー映画のよう。
サーカスを見ているようなその動きからは、
持っているものが武器だからか緊張感がぴりぴりと伝わってくる。
10人ほどがそれぞれの武器を披露し舞台を引き上げていった。
その後は、鋼体術や気功、演舞などの演目を次々に披露。
そのどれもが美しく、かっこいい。
途中観客を巻き込んで武術トレーニングを行うなど、
笑いも含めたステージは約30分程度で終わってしまった。
マジデスゲー。
冗談じゃなく、本当にすごい。
アニメとか映画の世界がそのままあった。
もちろんそれは武術というよりもショーアップされたものだけれど、
少林拳というものがそれだけショーに向いている美しい動作だということだろう。
北京や上海で行われている少林拳のショーも見てみたいと思った。
あぁ、もう一回見たい。
そう思うもツアーのバスは無常にも出発する。
それでも「いいもの見た」感でにやけ顔。
ちなみに、一緒にバスに乗っていた4人組が帰ってこず、
あっけなく彼らを置いてバスは進むのでした。中国とは無常なり。
その後はなんだか「三蔵法師霊廟」なる、
明らかに寂れた感のある場所につれて行かれる。
あまりにも寂れていて、本物なのか何のためにあるのかもわからない。
でも、なんだか「いる」感がある嫌な感じの場所だった。
そして最後は白馬寺へ。
ここはなんと最後閉園30分前に到着w
日も暮れかけた寺の中を、さらさらとなぞっただけで観光は終了。
まぁ、いいけど。
少林寺の影響が抜けず、子供相手にクンフーごっこをやりながらツアーは解散。
宿に戻る。
いやぁ、良かった。
今日の演舞は忘れることができないだろう。
ほんのちょっぴり習いたくもなったりしてw
旅の目標が「俺より強い奴に会いに行く」に・・・ならんか。
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