![]() | ![]() | ![]() |
DATE:2008/07/10 China - Luoyang -
夜10時。
なにやら部屋のドアをたたく音がする。
何よ?こんな時間にと不承不承ドアを開く。
そこにはホテルのスタッフらしい、
一人のおばちゃんが仁王立ちして何やらまくし立てている。
「☆○■☆×■×☆○■!!!!!!」
まったくわからん。
たまにあるように中国小娘でもお勧めされているのだろうか。
それにしてはなんだか、様子がおかしいなんだか相当あせっているのだ。
おばちゃん必死に何かを伝えようとするが、ぜんぜんわからない。
何やらノートを出せというので、ペンと紙を渡すと、
それに感じで何か書いてくれる。
うーーーん、やっぱりわからん。
泣き出しそうなおばちゃん。
よくわからんが困っているようだ。
そうこうしているうちに、そのおばちゃんはどこか行ってしまう。
なんじゃろね。と良くわからなかったが、
そのままベッドの上でお休みモードに入る。
すると、またもやドアをノックする音が。
なんじゃい!
と、ドアを開けると新メンバーが追加されている。
新メンバーの二人めもノートに何か書いてくれる。
身分証。
ん?なんだか良くわからんが、あるよ。とパスポートを差し出す。
「☆○■☆×■×☆○■!!!!!!」
と、またおばちゃんがわめく。いや、わかんないから・・・。
でも何だか言ってることが何となくわかってくる。
どうやら之じゃない身分証はないのと言ってるらしい。
没有(ないよ)。と言う。
顔を見合わせる二人。
なんだかまずい状態らしい。
ノートを取り出してさらに何か書き出す。
「☆○■☆×■×☆○■下楼!!!」
え???
下の階に下りろだと???
なんだかわからんが必死なおばちゃん二人。
新手の盗みの方法かしら、と貴重品だけとりあえずまとめる。
僕が下に降りている間に部屋に入られたりしたら大変だ。
しかしこんな強引な盗みなどあるかしらね、とやっぱり何が起きてるかがわからない。
そうしてる間にも、おばちゃん焦る×2。
なにやらしきりに下の階を気にしている。
早くしなさいよ!そんなものいいから!
と言ってるのが何となくわかる。
ん?
もしや。
すこし思い当たる節があったので、ノートに書いて聞いてみる。
「来公安?」(警察来たの?)
おばちゃん大きくうなずく。
これか!!!!
そうとわかっては、やばいと僕も急いで準備をして下の階に下りる。
通常の入り口は既に公安の人たちが来てしまっているようなので、
奥の非常口の方から出るようにと指示され、
寝巻き姿のまま外まで逃げ出す。
危ねー。まさか本当にこれに当たるとは。
実は中国の宿泊施設は、外国人が泊まれるところと泊まれないところがある。
そう、僕はいつの間にか外国人が泊まれないところに宿泊していたのである。
時折、公安の抜き打ち検査的なものがあるらしいと聞いていたが、まさか本当に当たるとは。
つーか泊まる前に何か言えよホテルの方々。
一般的に安い宿を探すと中国人専用的なところに当たることが多い。
断られることも良くあり中国での宿探しはけっこう大変だったりする。
一般的なバックパッカーは、
そんなわけもありユースホステルに泊まったりするのだが、
ユースホステルは外国人向けと言うこともあり値段の割には施設はいまいちだったりもする。
それに駅やバスターミナルから遠いところが多く、結構不便。
と言うわけで、けっこう好き好んで着いた場所の近くの適当な宿泊施設に入ってるのだが、
幸か不幸か知らずに今回は外国人NGのところに入ってしまっていたようである。
ちなみに公安に見つかるとどうなるかと言うと、
ホテル側に罰金が科せられ、当然のごとく宿泊者は別の宿を探さなくてはならない。
このケースの場合、深夜10時から宿探しという過酷を強いられることになっていた。
ちなみに罰金額は50元以上500元未満の罰金だそうで。
中国の宿泊施設はいろいろ面白くて、
未婚のカップルが同時に同じ部屋にいるのが違法だったりする。
夜中、美人局のおばちゃんがやってきて女性を紹介した後、
偽公安がやってきて賄賂を要求するなんて詐欺もあるぐらい。
売春が悪いのか、同居がまずいのかがいまいち不明だが。。
とはいえ、なぜかラブホテルらしき休憩用ホテルとか、
怪しげなピンクホテルもあったりもする。
なにやら中国人はOKとかローカルルールがあったりなかったりするらしい。
その辺も人治国家らしいご様子だ。
というわけで、中国での宿探しは結構苦労する。
断られた宿でどこなら良いのかを聞いてみたり、タクシーの人に連れてってもらったり。
今回は断られもしなかったけど、駄目だったというケース。
今までOK!と言っていたところも、きっと駄目な所もあったんだろうなぁw
洛陽の駅前は何にもない。
20分ぐらいしてから戻って来いとのことだったので、
とりあえず短パン+タンクトップの寝巻きのままふらふらとする。
宿のすぐ近くで、朝来たときに知り合った客引きのおばちゃんたちと混じり、
あれこれと会話をしているうちに時間が過ぎる。
宿に戻るとめっちゃ笑顔でお出迎え。
なんだかお互い共犯者のような連帯感。
・・・いや、僕は別にわるいことしようとしたわけでは。。
無事、寝床に着く。なんだか眠れなくなってしまったのだが。
あ、そういえば洛陽という町に着きました、ハイ。
ここには龍門石窟という、中国三大石窟がありまして、
岩山の中にボコボコと空いた穴の中の彫刻がすごいのであります。
そういえば、
西安から洛陽への移動のときに、
「無座」の席で4時間移動したっていうネタも公安にかき消されたなぁw
電車一本乗り過ごしたっていう大技もあったのに・・・。
・・・さて、ビールでも飲んで寝るか。
0 件のコメント:
コメントを投稿