2008年7月7日月曜日

世界一周 in (9)中国/知らない町で







DATE:2008/07/07 China - Mianyang -


今日は朝から西安へ移動。
九寨溝からは一度、綿陽という場所へバスで出てから、
西安行きの列車に乗り換える行程だ。
西安に着くのはおそらく明日の朝だろう。
トータルすると24時間以上の長い旅になる。


帰り道もやはり地震の震源地帯を通っていく。
あいもかわらず、瓦礫が広がり、その中を人が生きていた。
復興とは劇的なものではなく、一日一日の積み重ねで再生していくものなのだろう。

1年か2年か。それとも10年かかるのか。
気の遠くなるような時間も、人類の歴史からすると一瞬でしかないのかもしれない。


朝8時に出発したバスは15時ごろ、綿陽へたどり着いた。

すぐさまバスターミナルから列車の駅へと移動しチケットを購入する。
ラッキーなことに西安までの寝台列車のチケットを手に入れることができた。


中国の列車事情。これは日本とはまったく異なる。

そもそも1日に一本や二本しか走っていない列車。
日本のように思いついた時間にすぐさま乗れるようなものではない。
また基本的には全て長距離列車。
次の駅まで200キロなんてのはざら。4時間ぐらい止まらないことも良くある。
短距離の移動にはバス。そういった使い分けがされているようだ。

ただし中国の道自体は快適とは言い辛い。
特に山間部を通るものが多い雲南省や四川省では、
圧倒的に列車の快適さが勝り、かかる時間も少ない。

そんなわけで駅の切符売り場では常に長蛇の列ができている。


切符の種類には寝台硬、寝台軟、硬座、軟座の4種類がある。
その名の通り寝台と座る席、そして硬いものとソファーのようなもので分かれている。
切符は全席指定。窓口で事前に買い求めなければならない。
そして、席がなくなると「無座」と呼ばれる、立ち席の切符が売られる。

どうやら列車のシステムがいまいちらしく、
基本的には始発駅でない限り寝台などのチケットは手に入らない。
なんとなく始発駅以外の切符の枚数が制限されている気がする。
売り手とすれば途中駅から購入されるより、始発からのほうが売り上げが上がるので
まぁわからないでもない。

そんなわけでその少ない切符を手に入れるために、
切符売り場は大混雑するわけである。

別に複雑な作業をしているわけでもないので自動化すればよいのにとは思うものの、
確実に機械のほうが人間より高い中国事情。それは難しいのかもしれない。


その駅自体の待合室にもあふれんばかりの人だかりだ。
指定席なのになぜ?と思うのだが、
どうやら無座の人のポジション争いと大量の荷物の置き場所を確保するためらしい。
2時間ぐらい前から待合室にいる人も結構いる。
けっこう広いはずの待合室に、入りきらない人が外にあふれていたりするからすごい。

そもそも中国の列車の改札はなぜか10分ぐらい前にならないと始まらない。
10分前にやっと始まり皆がどっと改札に押し寄せる。
そこからさらにホームに移動するから列の最後に並んだ人は、
発車のベルが鳴り響くホームをダッシュで駆け抜ければならない。
自殺の防止でもしてるのだろうか?なんだか良くわからないシステムだ。

列車の中はどうなのかというと、これはかなり快適。
寝台も広いとは言えないが、まぁぐっすり寝れるだけのスペースはある。
そして車内にはなぜか給湯器。皆がこぞってカップラーメンを食べるのである。
車内は雑誌を読む人やカードゲームをする人。おしゃべりをする人で和やかな雰囲気だ。


というわけで。
そんな過酷な競争を勝ち抜き寝台チケットを手に入れたわけだが、
出発時間は夜の22時。まだまだ時間がある。

荷物を預かり所に預けて町を散歩することにする。
昨日ネットで調べたところどうやら綿陽は三国志ゆかりの地らしい。
まぁ、町を歩けば何か見つかるさと適当なバスに乗り込んでみる。


綿陽の町。なぜかここはお洒落な子が多い。

成都は美人が多い。
そう聞いていて少し期待していたのだが、期待はずれであった。(少しね。少し。。)

その成都から100キロほど離れた綿陽の町は、
なぜだろうそれほど大きな町でもないのだがお洒落な人々が町を歩いている。

観光名所らしきところはまったく見つからない。
ついでに寄った町なのでそれは良しとしよう。


綿陽の町並み。

町の中心の近くの公園では何やら紙を持った人たちがしきりに声を掛けている。
なんだろうと見てみると「家教」とな。
書いている文字を見るとどうやら家庭教師のようす。
学生がアルバイト探しでもしているのだろうが、変な一画だった。

歩いていると広場に出る。
なぜかそこはお爺ちゃんであふれているw

そのお爺ちゃんをターゲットにしているのか、
それとも逆に彼らを目当てにお爺ちゃんが集まるのかはわからないが、
白衣姿の医者のような人々が簡易診察のようなものをしている。
広場で診察。なんだかほのぼのな光景。

その横では大音量でカラオケを歌う一人の男性。
ポータブルDVDのカラオケセットまで用意しているから本格的なもんだ。
しかしながら笑えるぐらいに音痴なのは、わざとだろうか。

広場の端には川が流れている。
そこにはなぜかでかい牛の彫刻がある。
幅5メートルはあるだろうか。なぜそれがそこにあるのかはわからない。
なんだか不思議な公園だった。


町をふらついているといつの間にか迷子になる。
別に目的地もないので迷子ではないのだが、場所がよくわからない。
最終的には駅に帰れれば良いので、近くのバス停で駅まで行くこと確認しふらふらし続ける。
1時間ほどふらつくとやっと見覚えのある場所にたどり着く。
最初の公園の場所だった。
なんだか余程遠くの方までいってしまっていたらしい。
先ほど確認したバス停は駅からのバスの最終地点近くだった。

ちなみに夜の公園では真っ暗闇の中ジェットコースターが走り回る。
スリルという意味では上がるのかなぁ、全てスペースマウンテン化するだろうけれど。


駅まで戻り、無事に列車へと乗り込む。

四川省は今日で最後。
そう言えば坦坦面を最後にもう一度食べるのを忘れていた。心残り・・・。

パンダ、地震、九寨溝さようなら。

さて次は陝西省へ!

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