DATE:2009/05/01 Uruguay - Montevideo -
プンタ・デル・エステというビーチに本当ならば行く予定だったが、
朝起きてやっぱりやめにすることにした。
よく考えてみれば冬のビーチなんて何が楽しくて行かなきゃならないのだ。
とはいえ既に今日一日の宿代は払ってしまっているので、
サクラメントへ行くこともできない。
モンテビデオの町に二日もいてもすることはないが、
これも何かの縁ということで今日も一日のんびりと過ごすことにした。
さて今日は何しよう。ともかくまず朝ごはんでも。
と外に出ると町が異様な雰囲気に包まれていることに気づく。
何じゃこりゃ・・・。
なんと。驚くべきことに大通りにひとっこ一人いないのだ。
さらにお店が一軒も開いていない。
なんとあのマクドナルドでさえ開いていないのだからこれは異常事態だ。
しかも今日はなんでもないただの金曜日のはず。
日曜日ならまだしも金曜日にお店が開いていないなんて、なにごと?
異常事態。異常事態。
そして何よりも・・・腹減った・・・。
当然のごとくレストランも商店さえも開いていない。
こりゃやばい。朝だけならまだしも昼も夜も食べられないなんて。
しかしいったい何が起きているのだろう。
大通りにも数分に一人ぐらいは人が通るので集団失踪事件とか、
そういう類のものではないのはわかる。
今日がウルグアイの祝日だと考えれば、人が少ないのもわかる。
しかし年中無休をうたい文句にしたあのマクドナルドが開いていないのだ。
ナニゴトかが起きているとしか考えられない。
しかし何よりも緊急課題はこの空腹を解消することだ。
ともかく「全て」のお店が休んでいることなどありえないだろう。
どこかに必ず開いている店が見つかるはず。
そう信じて僕は大通りを歩き出した。
大通りを歩いていると拡声器を使った大声が遠くから聞こえる。
行ってみると何やら演説のようなものをやっていて人がそこそこ集まっている。
スペイン語がまったく読めない僕には何の集会だかはわからないが、
ともかく人はいることがわかった。
町中の人が消えたにしてはここにいる人は少なすぎるが、
それでも何か特別の日であるという事だけでもわかりひと安心だ。
しばらく歩くとようやく開いている一軒のスーパーを見つけ、
そこでパンと飲み物を買ってようやくひと息ついた。
しかしなんだってんだ今日は?
この分だとバスの運行も止まっているのかもしれない。
もともと別の場所になど行けなかったかも知れず、
結局は今日の予定はモンテビデオ滞在しか選択肢はなかったのかもしれない。
ともかくまぁ、昨日行っていなかった国会にでも行ってみるか。
そう思い歩き出し、しばらく歩いたころ・・・。
何じゃこりゃーーー!!!
国会へと続く道には溢れ出す人!人!人!
もう国民全員が集まっているのではないかというぐらい、
少なく見積もっても見えているだけで数万人単位の人が道に集まっている。
何?何?何?
もうなんだかわからない。
国会の方へ向かおうとすると何やら大きなグループが道をパレードしてくる始末。
仕方なしに、さささっと避けてそれを道の片隅でやり過ごし。
何!
書いてあるスペイン語もわけわからないし、
さらにはなぜかチェ・ゲバラの旗まで出てきて本当にまったく意味がわからない。
集まっている人も老若男女問わず、本当に国民総出で何かが行われている。
何かのデモパレードかとも思うがそういった思いつめた雰囲気はないし、
そもそもいくつかのグループがあって別々のメッセージを持っているのは変だ。
よくわからないままパレードを追いかけてみると、
先頭のほうには馬車がいたり国旗を売っている露天がいたりと、
予想だにしないものが次々と現れて既にここで何が起こっているのかを想像する事さえできない。
唯一わかるのは5月1日というスペイン語で、
それがわかっても何の情報にもならないのだ。
考えられるのは選挙か何かだろうが、
ウルグアイの選挙はパレードで始まるのだろうか。謎は深まるばかりだ。
そんな僕が混乱し続けている間にもパレードは続き、
参加者は楽しそうにマテ茶のコップを持ちながらぞろぞろと歩いていく。
終には先頭までたどり着くと、
舞台の上で何やら演説を行っている人がいて周りにはそれを真剣に聞く人たちがいる。
だからいったい何なんだって。。。
結局、わけもわからないままチェ・ゲバラやウルグアイの国旗が舞うその場所を後にするのだった。
世の中は不思議なことばかりだ。
宿に戻りスタッフに「今日は何の日?」と真っ先に聞いてみる。
「今日?今日はメーデーさ。だから町中がお休みなんだ」
メーデー。労働者の為の祝日。
そうかだからお店が休みだったのか。
でも、あのパレードは・・・何?
結局、謎は深まるばかりであった。
メーデー万歳。メーデーってなんだい?
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