2009年4月11日土曜日

世界一周(41)アルゼンチン/美しい彩りの中で



















DATE:2009/04/11 Argentine - Bariloche -


黄。赤。緑。茶。そして空の青と湖の青。ぽっかりと浮かぶ雲の白。


バリローチェ郊外は美しい自然に溢れた景勝地だ。

市内からバスに乗り30分もするとそこに着くことができる。
本当は途中下車して自転車を借りるはずだったが、
1日3000円というあまりにも高いレンタル料に驚き、
予定を変更して自然の中を歩いてみることにした。


入り組んだ入り江のような山がちな景色の中には、
いくつもの美しい湖が浮かんでいる。
その間を埋め尽くすように黄色や赤に色づいた木々が、
所狭しと山道をそれぞれの色に染めている。

天気はいつものように快晴。ところどころにぽっかりと白い雲が浮かぶ。


そんな景色の中をのんびりと散歩するのは贅沢この上ない。

高台から湖を眺め、
山岳救助犬を模した観光用の犬の記念撮影を冷やかして、
とことこと山の中のアスファルトの上を歩いていく。

たまに別荘なのかリゾート用のホテルなのか、
おしゃれな山小屋風の家が建っていたりして高原リゾート地らしさを醸し出している。

この辺りでは冬はスキーもできるらしく、
年中を通して楽しむことのできる観光地のようだった。



湖を見ながら持ってきたパンにチーズとハムをはさんでサンドイッチを食べる。
そんなシンプルなランチタイムも自然の中にいるとなんだか贅沢に思える。

森の中では黄色く色づいた木々に木漏れ日が差し込み
黒と黄色のコントラストを創り出している。
それはある意味で芸術とも言えるほどの色使いだった。
自然の中にはどこにでも芸術家が住んでいるようだ。

すっかり魅了され森の中へさまよい込み、
美しい静かな湖畔へと抜けた。
日が傾きかかった黄色い太陽の光に、
小さな湖畔は静かに青い水を揺らしていた。




帰り道。
なかなかやってこないバスに業を煮やし、
ヒッチハイクをする。

一本道にも関わらず中々止まってはくれず、
ふとモン・サン・ミッシェルマラソンが頭に過ぎったが、、
運良く一台の母と娘の親子連れを捕まえることができ杞憂となった。

その優しい親子と和気藹々と町まで戻り、
お礼を言って彼女達と別れた。



あっという間に3日が過ぎ、明日はついにバリローチェを経つ。

南米のスイスなんて。と馬鹿にしていたにも関わらず、
いつの間にかすっかりこの町が気に入っていた。

町。人。自然。全てがここにある。



またここに来るときには。

のんびりとしよう。美しい湖が見えるロッジなんかを借りて。
朝もやの中散歩をし、薪を割って暖炉に火をくべる。
昼間は何にもせず本を片手に釣りなんてのも良いかもしれない。


寝る前にそんなことを考えた。

さよならバリローチェ。また会う日まで。

0 件のコメント:

コメントを投稿