DATE:2009/04/09 Argentine - Bariloche -
朝目が覚めたのは10時をまわってからで、
さらに朝ごはんを食べたりなんだりで、
結局外に出たのは12時をまわってからだった。
そんな一日が似合うバリローチェの町。
何もせずのんびりが良く似合う。
南米のスイスとは良く言ったもので、
確かにスイスのジュネーブを思わせる湖に美しい山々。
スイスと言ってしまうとやはり本場よりは。と言いたくなるが、
それでも美しいことには変わりはなく、
坂の多い町を1時間もふらふらとさまようとすっかりこの町が気に入ってしまった。
でもスイスを模したのかチョコレート屋さんが多いのには少し笑ったが。
それにしてもアルゼンチンの町はなんて美しいのだろう。
前回訪れたメンドーサの町もまた美しい町だった。
バリローチェの町は湖を囲むように小高くそびえる丘の上に作られていて、
歩くたびに景色が変わっていく。
立ち並ぶ家々は白を基調とした美しい色で彩られ、
上下、そして左右へと伸びる道も美しい。
そういえばこの町はネパールのポカラにも似ている。
あの何もしないことが許される愛すべき町を思い、なんだか懐かしくなった。
そんな町の中にいて忙しなく観光するのも馬鹿らしくなり、
ワインとチーズと生ハムを買い込んでのんびり一人、湖の畔で宴を開くことにした。
目の前に広がる湖は大きく広く、
まるで海にいるようにさざ波の音が聞こえる。
さらさらと砕け散る波の音を聞きながら、
グラスへと赤ワインを注ぎ太陽の光を浴びる。
なんだかそんなお洒落で少しナルシストな出来事がとても似合う町。バリローチェ。
ゆったりとクラシックを聞きながら、
ただ波の音にゆられ日が沈むのを眺めた。
遠くにチリ人の若者たちがギターを片手に歌っているのが見えた。
それを見ていたら僕もむしょうにギターが弾きたくなり
いま僕がそれを持っていたらどんな音楽が生まれるのかを夢想した。
畔にはいくつかの若者たちのグループが温かな午後のひと時を楽しんでいる。
一匹の犬が彼らに近づき、棒を差し出す。
彼らがそれを湖の中に投げ込むと、
凍えそうなほどの水の中へ勢い良く飛び込み、
棒を加えて戻ってくるとうれしそうに尻尾を振った。
僕は僕でそんな彼らのことを眺めながら、
赤ワインと波の音に酔っぱらった。
いろんなことを考える。
いろんなことをかんがえる。
そしてついでに岩場の上。眠りこける。
あっという間に落下した太陽は空をオレンジに染めゆっくりと闇が滲んだ。
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