2009年3月12日木曜日

世界一周(38)パラグアイ/ウユニに・・・







DATE:2009/03/12 Paraguay - Asuncion -


さぁ、どうする?

ウユニに行くか、アルゼンチンに行くか。
それが問題だ。


ウユニ水なし情報を聞いて一気に気分がなえている。

情報によると水が張ったのは3月7日前後。
今から行って間に合うかどうか。

そもそもウユニならばチリから北上する際に、
もう一度通ることもできるのだ。
水がない状態の塩湖ならばいつでも見られる。
今回、パラグアイ経由でウユニに向かっているのも、
ただウユニの水鏡が見たいという一心だったのだ。


さらにボリビアの悪路、治安の悪さが旅気分をいっそう萎えさせる。

そもそもここからウユニの行き方自体よくわかっていないのだ。
アスンシオンに着いた際にバス会社に聞いたところでは、
なんとかという聞いたこともない町でウユニ行きのバスに乗り継げば行けるらしいが、
そんな町の情報などネットには一つもなく、
あると言えば地図上の地名だけなのだった。

そんな道を行くのか?

そこからさらに500キロも北にある、
サンタクルズまで行けば、ウユニ行きのバスはあるだろうが、
そこまでアスシオンから30時間以上もかかるというのもまた萎えてくる。
しかもそこからまた道を戻るなんて・・・。


いつの間にか眠ってしまった夜が明けても、
まだその結論は出ていないままだった。

朝食の日本食を食べても気分は一向に盛り上がらない。


まぁ、ともかく・・・飛行機のチケットでも調べてみるか。


アスンシオンからボリビアのラ・パスまでのフライト。
そういう手もある。

最短コースを取るべく唯一の望みのチケットを探しに町に出かけた。


アスンシオンの町は、今日も相変わらずのんびりと一日を始めている。
事件が起こりそうな予感さえない平和な一日だ。

セントロまで行けば何かあるだろう。

そう思い町に出たものの、
しばらくふらふらしてみてもまったく旅行代理店らしき姿は見つからない。

なぜか沢山あるメガネ屋に、
どんだけメガネフェチやねん。と突っ込みをいれてみるも、
ないものはないらしい。

飛行機脱出大作戦を早々と諦めて、
町にたむろしている闇両替屋と交渉し宿代を払うため、
ドルからパラグアイのグアラニーへと両替した。

そう言えば、
こういう闇両替屋を使うのは初めてかもしれない。

いつもはATMで現金を直接引き出しているため、
両替屋自体ほとんど使うことがないのだ。

最初に声をかけてきた男は銀行の両替が、
「5130」と煌々と輝いているのに「5000」と言った。
ノーと言うとあっちへ行けと言われたので、
素直に別の両替屋にと声をかけた。

そんなレートで交換するならば、
目の前の銀行に行くに決まっている。
旅行者はそんなに馬鹿じゃないのだ。

二人目、三人目に声をかけると、
「5140」との事だったので、
その金額で両替をして町を歩き出した。


さて、どうするか。

まだ僕の心は決まっていない。

ともかくバスターミナルだ。そこでもう一度情報を仕入れよう。


結論を先延ばしするように、
最後の望みをかけてバスターミナルへ向かった。

町を行く公共バスに乗ると、
乗客が乗り降りする間も物売りの人が多く乗り込んで着て、
さまざまなものを売ろうと声を張り車内を歩く。

水、油、パン、子供用の教材。

そう言えばこういう物売りの人々の声は独特な響きを持っている。

それはアジアでも中東でも南米でも同じ響きだ。

ヘリウムガスを吸い込んだような、
少し甲高い、そしてよく響く声。

そんな声を聞いているうちに少し元気になった。
旅を続ける気がわいてきた。



バスターミナルに着くと、
手当たりしだいにバス会社に声をかけ、
「ウユニに行きたいんだけど、どういくかわかる?」
と聞きまくる。

しかしどんなに声をかけても、
先日手に入れた情報以外には方法はないらしい。

サンタ・クルズに行くか、名もなき町ヴィラモンテスに行くか。

バス会社に声をかけていると、
あるおじいちゃんのスタッフが、
熱心にウユニへの行き方を教えてくれた。

ヴィラモンテス経由、ウユニ行き。


そんなものがあるかはわからないが、
このおじいちゃんに掛けてみようと思った。

ヴィラモンテスへの到着は昼。
何もなくてもどうにかなる。だめならサンタ・クルズに行けばよい。


いつの間にか萎えかけていた旅への思いが強くなっていた。


さて、ボリビアに行こうか。



ホテル内山田に戻り、
プールでひと泳ぎして、最後にバスタブにたっぷりとつかりチェックアウトした。

何が起こるかはわからない。馬鹿だったと思うかもしれない。

でもそれが今、僕の心をわくわくさせていた。

旅を盛り上げるための荒療治。



久々に旅人に戻った気がした。

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