DATE:2009/03/06 Paraguay - Ciudad del Este -
パラグアイに行ってみることにした。
とは言ってもどうせイグアスの滝の後にもう一度行くのだが、
首都のアスンシオンだけ訪れるのもなんだかなぁ、と思い
日帰りで国境の町のシウダー・デル・エステへと向かった。
ブラジルとパラグアイの国境には橋が架かっており、
日帰りであればバスに乗ってそれを越えるだけで入国ができる。
つまりはほぼ密入国に近い形なのだが、物資の移動が頻繁なこの国境ならではだろう。
ちなみにそのままパラグアイを旅行することはできるが、
出国の際に別の国境を使った場合はその場で罰金を支払う事になる。
パラグアイ国境の町は「免税の町」として有名だ。
免税の町といえばあの何にもないアンドラの国を思い出す。
が、シウダー・デル・エステは国境を越える前からそこが一味違うことを示してくれる。
ブラジル側からの橋を渡るその前にはものすごい量の「看板」が現れる。
高速道路にあるような大型立て看板が所狭しと町を埋め尽くしているのだ。
そう言えばアンドラに入る前もこんな看板がいくつかあったなぁと思い出す。
免税の町というのがやることは世界どこへ行っても変わらないようだ。
パラグアイの町はきれいに整備されたブラジル側とはまったく異なり、
いきなりアジアを彷彿させる町の雰囲気に変わっている。
その変化にやっぱり国というのは違うのだと思い知らされる。
その活気あふれる市場のような町にまず現れたのは・・・「ショットガン」。。
ショットガンですか。。パラグアイさん。。
今までも南米含め多くの国で銃を携帯する警備員はよく見てきたものの、
さすがにショットガンまでの破壊力を持つ武器を携帯している警備員は見たことがない。
それほど危険そうに見えない国なのだが、やはりお買い物の町とあって警備は厳しいのだろうか。
のほほんとウィンドーショッピングでも楽しもうと思っていた休日モードのテンションに
いきなりの先制攻撃を食らった感じだ。パラグアイ、あなどれない。
お買い物の町シウダー・エル・エステ。
その名の通りショッピングセンターだらけの町である。
ずらりと並ぶ大きなビルの中に小さなお店がずらずらと並んでいる。
商品の品揃えはと言うと電化製品に洋服が主なもので輸入雑貨なんかも置いてある。
電化製品の値段を聞くと確かに安い。
日本で買う値段とほぼ同じ程度で購入することができ、
南米含め世界中の中では最も安いのではないかと思える。
が、、まぁ、、電化製品に洋服。
正直、こんなもの見ててもすぐに飽きるというものだ。
目的のないウィンドーショッピングは驚きがないと楽しめないもので、
見慣れた電化製品や中国直輸入のダサイ洋服など見てても面白くもなんともない。
面白いのはお店に書かれた「SONY」の看板の文字が明らかに変であることぐらいだ。
どうやら「お買い物の町」という奴には個人的に相性が悪いようだった。
少し歩くとこの町にも飽きてしまい、
せっかくなのでパラグアイご飯でも食べようと探すもなかなかこれが見つからない。
諦めてジュースで喉の渇きを癒し、スーパーパンチョという名の怪しげなホットドックで我慢して
ブラジル側に戻ってから食事をすることにした。
せっかく来たのでということもありお買い物以外にも面白いことがないかと探し回る。
そこで出会ったのがモスクだ。
なんとイスラム今日のモスクが南米の地にもあるのである。
そりゃ宗教なんだからどこにでもあるよ、と言われればその通りなのだが、
キリスト教一辺倒の南米に、あの懐かしい丸っこい姿をしたモスクがあると少し懐かしさを感じる。
その近くには恐らくは中東からの移民だと思われる人々が経営するお店があり、
中東で見たことがあるような怪しげなお菓子やらを売っていた。
ちなみにこのお店でお買い物をしたら久しぶりにぼったくりにあったのも、
これもまた中東らしくてよい感じだ。
そう言えばブラジル側のフォス・ド・イグアスにもなぜかレバノンの国旗の絵があったのを思い出す。
町にもやはりトルコ料理と書かれた中東料理を出すお店が幾つかあった。
どうやらこの辺りは中東からの移民が多く住む地域らしい。
サンパウロのポルトガル語博物館になぜかあった移民の歴史の中に、
中東からの移民(と言うよりは奴隷)が幾つか含まれていたことを思い出した。
日本を含めアジア各国や中東、そしてアフリカにもちろんヨーロッパ。
思っていた以上にブラジル付近は多くの移民が暮らす人種のるつぼになっていた。
そんな町の面白探しも1時間もすればやることがなくなり、
なぜか5時前から早々と閉店準備を始める不思議な町を後にした。
パラグアイ。噂どおりに何もない国らしいw
夜中外に出て、久しぶりに一人でビールを飲み干した。
路上まではみ出したオープンテラスでは、
ジプシーのような女性がギターを片手にブラジル民謡を歌っている。
歌い人。笑い人。
久しぶりの一人の夜に心地よい風が吹いた。
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