DATE:2009/02/27 Brazil - Sao Paulo -
リオの街も今日でお別れとなるとやっぱり心寂しくもなる。
毎日のように通っていたパン屋の絶品クリームソース入り揚げパンを頬張る。
これが最後だと思うとなんとも愛おしい。
僕が見た奇跡のようなお祭りから既に5日も過ぎていた。
街の雰囲気もすっかりお祭りから解き放たれて、何事もなかったかのように動き出している。
ただ僕は知っている。
1年後、この街がまた七色のエネルギーで満たされるのを。
サンキュー、カーニバルの街!また来るからね!
乗り込んだサンパウロ行きのバスはあまりにも快適で、
これで何段階かあるバスのクラスの内で中ぐらいだというのは信じられないほどだ。
ブラジルの移動は高いと聞いていたが、これだけ快適ならば仕方がない。
完璧に舗装された道路がこの国の文化レベルの高さも物語っていた。
リオの街を出発したバスは延々と田舎道を走っていく。
まだリオの街しかしらない僕は少しずつブラジルという国を理解していった。
何時間走っても変わることのない景色。
広大な本当に広大な土地がブラジルにはあった。
そこに流れる豊かな川の流れや多い茂る草木たちは、
アマゾンに代表されるようにブラジルに多くの恵みを与えていることがわかる。
もちろん多くの人はリオのような大都市に暮らしているのだろうが、
きっとこんな自然の中で暮らす人々は、まったく違った空気をまとっているのだろう。
広い野原のような農地の中にぽつり、ぽつりと立ち並ぶ家。
こんな場所で暮らす人々はどんな人なのだろう。
ブラジルとひと括りにしても、いくつもの生活があるのだ。
あの多種多様な人々が暮らすエネルギーに満ち溢れた、
リオの少し危険の匂いがする街並みを思い出して今目の前に広がる車窓からの景色に、
この国が持ついくつもの文化を思った。
6時間ほどバスは自然の中を走りぬけついに第二の都市、サンパウロへとたどり着いた。
この街の目的はもちろん
「東洋人街」だ。
噂に名高い日系人が多く暮らす東洋人街がこの街にはある。
やたらとフレンドリーな観光案内所のおばちゃん?に、
サンパウロの地図とさらには個人のメールアドレスまで教えてもらってから、
東洋人街があるリベルダージへと向かった。
バスターミナルから地下鉄を乗り継ぐとそこはすぐにリベルタージの駅だ。
中々に快適な地下鉄を抜けると、のっけからそこが異常な雰囲気の漂う場所であることがわかる。
コスプレ!?
ブラジルでコスプレ!?
なんと駅の改札にはアニメのキャラクターのコスプレらしき姿がちらほら見えるのだ。
こんなところ秋葉原ぐらいしかないと思っていたが、なんとも世界は広い。
その面白すぎる幕開けに地下鉄の階段を登りきると。。。
・・・なんだあの鳥居みたいな電灯は。。
やってきました「THE 東洋人街」。
さすが世界に名だたるアジアンタウンだけあってその姿も異様や異様。
世界を旅して初めてスシレストラン以外の日本の姿を見た。
しかしまぁ、鳥居とは。こんなの日本にもねーよ。と面白すぎる幕開けに思わず笑う。
ともかくまずは宿探しと、調べていた情報を元に宿を目指すと。。
「いらっしゃいませ!」
キター!いらっしゃいませ!
なんとホテルのオーナーは日系2世の女性。
久しぶりの日本語での接客に思わず笑みがこぼれる。
街を歩けば日本食があふれ、スーパーに入ればなんとお茶漬けまで手に入る。
日本よりも充実しているのではないかと思われる日本食材。
ホテルにキッチンがないのが残念でならない。
そして、もちろんこの街で食べるのは「らーめん」
世界中、どこへ行ってもこのラーメンだけは美味しいものに出会うことが出来ない。
ここが唯一、ラーメンへの期待が持てる場所なのだ。
いらっしゃい!の声でカウンターに座るとさっそくラーメンとついでに餃子を注文。
数分も経つと湯気が香るラーメンが。。これは期待できる!!
いただきます!
と、久々の割り箸をぽきりと割ってずるずるっとラーメンをすする。
うま・・・い、かな。。。いや・・・普通かな。
無念。いくら日系人が多いこの街とは言えおいしいラーメンとはめぐり合えはしなかった。
まぁ、まずくはないけどね。
期待ほどではなかったが久々のラーメンに舌鼓を打ち、
ビールを飲みながらギョウザを待つ。。が来ない。
ビールにはギョウザだろう。の夢も空しく、ギョウザが来ない。
それに気づいたらしき日本人のオーナーが謝りながら直ぐに作ってくれる。
遅れたら謝る。こんな普通の対応がものすごくうれしい。
と、おなかも満足し店を出ようとお勘定をしようとしたところ。
「さっきのギョウザは遅れてしまったので御代は要りません」
・・・ここは日本だ。あめーじんぐだ。
日本ならば当たり前とも言えるこの対応に、なんだかひどく感動してしまう。
なんて素晴らしい国なんだニッポン。
いまなら貴方の素晴らしさがよくわかる!
やってきました世界唯一の日本の飛び地、サンパウロ東洋人街!
この街は面白すぎる!!!
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