2008年12月24日水曜日

世界一周(27)エジプト/メリークリスマス IN エジプト!







DATE:2008/12/24 Egypt - Dahab -


メリークリスマス!!

なんて言葉がちっとも似合わない中東の国、エジプト。
なんの因果かは知らないが、
クリスマスイブの今日この日、僕はエジプトにいる。

当初の予定ならば、
聖地エルサレムでクリスマス。という企画だったのだが、
エジプトが楽しすぎたのもあって、
いまだ彼の地には着かず、クリスマスを迎えてしまったのであった。


まぁ、それはそれとして。

イベント好きの僕としてはクリスマスを楽しまなくてはならない。

ここは紅海随一のリゾート地、ダハブ。
ここでは憧れのダイビングが待っている。

そんなわけで今日は紅海ダイブ一本目。
久々のダイブのため、スキルチェックを兼ねて試し潜り。



紅海といえば。


ダイバーにとって憧れの地であることは間違いない。

その透明度、そして個性豊かなダイブポイント。

落下度4000メートルのブルーホールから、
戦車や砲台が沈む沈潜ダイブ。
中には無数のトイレが沈むスポットなんてのも。

その豊かなダイブスポットが20メートルを越える透明度と、
さらに花畑のようにあふれるサンゴ礁に囲まれて海の中で僕らを待ち構えているのだ。


ダイバーとしては考えただけでも胸が高鳴る。
そもそも僕がアドバンスのライセンスまでタイで取ったのは、
今日ここで紅海を潜るためなのだ。
いまその成果がここで花開く。


ちなみにここダハブは安いダイブ料金でも有名な所である。

なにせ1ダイブ20ドル程度と超格安。
オーストラリアで潜ったときなんて2ダイブで200ドル近くもかかったのだ。

まぁ、それにはやはり訳があって、
エジプトの安い物価もあるのだが、
ダハブはビーチダイブが出来るスポットが多く、
ダイブショップから歩いて海に潜っていく。

そんなわけで紅海初ダイブは重い機材を背負って、
ダハブの町を歩くことから始まった。


町のみんなは慣れているのだろうが、
お土産屋さんや観光客向けのレストランが立ち並ぶダハブの町の中を、
テクテクと機材を背負ったダイバーが歩いていく姿は、
なんだかこっけい極まりない。

クリスマスになにやってんだか。

去年の横浜デートクリスマスとは雲泥の差である。
なんだかちょっと寂しくなってきた。



そんなわけで潜った紅海だが・・・。


ん~普通?


潜った時間が夕方前で、
光が弱くなっていたからか、
サンゴの色がほとんど青くしか見えず、
まぁこんなものか。といった感じ。

ただしそのサンゴの量は半端じゃないことはわかる。
これが昼間ならば・・・。

メインは明日のブルーホール。
楽しみはお預けである。



と、ダイブが終わった後は特に何もあるわけではない。

ダハブは欧米人が集まる観光地でもあるため、
イスラム教徒にも関わらず多くの店が
クリスマスメニューを用意して観光客を待ち構えている。

店員なんかも、
「メリークリスマス」なんて言っちゃって、節操がない。
宗教なんて金には負けるのだ。
キリストが生まれた日をなぜ祝う。

とは言っても、そこはエジプトのこと。
今までヨーロッパで見てきたクリスマスムードには及びもせず、
なんとなくクリスマスといった感じ。

でも中には粋にサンタクロースなんてのを店前に飾っているところもあり、
僕はその心意気が気に入ってそこで赤ワインを買った。



ぶらぶらと夜の海沿いを歩いているといつの間にか静かな場所に出た。

遠くには海岸を縁取るようにお店の明かりが線を引いている。
対岸にはサウジアラビアの光がぼんやりと輝いている。
そこで腰を下ろしてしばらくじっと海を見る。


気がつけば旅に出てからほぼ1年が経っていた。

こんなところで何してるんだろう。
一人のクリスマスはやはり寂しくもある。

一足先にクリスマスを迎えているはずの、
遠く海の向こうの好きな子を思った。

何もしてあげられないけれど。
ただその子のことを考えた。

旅をしていることが馬鹿らしくなった。




なんとなく馬鹿なことがしたくなって、
クリスマスだからといってチキンを丸ごと食べることにした。

それがお店の人に受けたらしく、
写真を撮ったり、冗談を言い合って、
ちっとも英語じゃない会話をした。

だから僕のカメラには丸ごとチキンを食べる僕や、
なぜか頭の上に靴を載せた写真が残っている。

そんな馬鹿なことをしていたら、
今ここにいることも悪くないと思えてきた。



ゆうこりんとダイブショップで知り合った悟君が呼びに来て、
みんなで部屋でクリスマスを祝うことになった。

マサミは病院でなぜか穴に注射を打たれていて、
彼女は彼女なりに散々なクリスマスを過ごしていたようだ。
あまりにも馬鹿馬鹿しくて声をあげて笑った。


そんなことをしていたら、
なんだか一人のクリスマスだとかそういうことがどうでも良くなって、
ただみんなの中で今日を祝うことが今年のクリスマスなのだと思えてきた。

なぜかクールなみんなをよそに、
僕は一人でクリスマスのカウントダウンをする。

10、9、8、・・・2、1・・0!!

なんだかそのむなしい感じが逆におもしろくなる。

いいじゃないかこんなクリスマスも。

世界中でどんなクリスマスが行われたかは知らないが、
これが僕の今年のクリスマスだ。


メリークリスマス!!!

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