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DATE:2008/06/22 China - Shanglila -
香格里拉。シャングリラ。
理想郷と呼ばれるその町に今日は向かう。
麗江からそこへ向かうバス。
バスターミナルで、一人の日本人を見かける。
なんだか見かけた顔である。
どうやら彼もまたシャングリラへと向かうようで、
同じバスに乗り込んだ。
僕も荷物をバスに積み込み、車内へと乗り込む。
そこで声がかかる。
「えっと・・・どこかで会いましたよね?」
先ほどの彼が話しかけてきたのである。
「うーんそうだよねぇ」
「ランカウイあたりで・・・」
「・・・ランカウイ!!!」
そうだ、この男の子はマレーシアのランカウイで
偶然にもルームシェアをすることになった子なのだった。
3日ほど、同じ部屋で過ごし、お酒をたらふく飲んだ。
「あれ?あれから南下してインドネシア行くって言ってなかった?」
「行ってきましたよー!そこからまたタイに戻ってラオスから中国に入りました。」
まじで!??
今まで同じルートで出会う旅人はままいた。
特にタイからカンボジアまでのルートは、
みんな似たり寄ったりなので町中では同じ人と何度か会うこともあった。
ラオスのスローボートで一緒だった2人組のフランス人なんて
ルアンパバーン、ビエンチャン、パクセー、シェムリアップと4回も会った。
しかし、別ルートで。というのは初めて。
さらに中国というまた変なところで・・・。
偶然の再会に驚き、お互いの旅を話し合う。
かくして彼とは出会い、しぼし旅を共にすることになったのである。
偶然とはやはりあるものだ。
別ルートで世界を旅してきた二人が、
偶然同じバスに乗る確立などほぼ0に近いだろう。
でもそれは起きてしまう。
考えてみれば世の中に起きていることなんて、
全て偶然と言ってもおかしくない。
偶然を楽しむ。それもまた人生なのだろうなぁ。
必然なんてまるでないんだから。
シャングリラへと向かう道は美しい。
縫うように山道を抜けていくと、
突然と平原地帯が広がり、黄色に色づいた菜の花畑がそれを覆う。
その黄色と緑の絨毯の上を、ゆるりと馬や牛が草を食む。
理想郷という言葉に依存はない。
なにせ町中をブタが歩く町なのだから。
美しい平原を抜け町へとたどり着く。
近代化された建物が立ち並ぶ。
それでもどこか違和感というか、他との違いを大きく感じる。
それはこの町が「チベット自治区」だからなのだ。
そうここは中国の雲南省でありながら、チベット自治区であるという
文化が交流する町なのだ。
建物の形も異なり、
両壁は斜めに少し傾いており、それが独特の景観を生み出している。
遠くへ来た。
なぜかそう感じる、異国感。
東南アジアでも中国でもない場所がそこにはある。
ユースホステルを探し、宿にたどり着くとチェックインする間もなく
10人ほどの若者が声をかけてくる。
「ナパ海に行かない?」
彼らはそう言っているようである。
聞いてみるとなんと15,6の高校生。
彼らは片言の英語が話せるらしく、コミュニケーションも取れる。
お昼ごはんも食べてなかったが、
どうせ行くところ。面白そうだったのでついていくことに。
チャーターしたバスに揺られて30分ほどでたどり着く。
※彼らが話しかけてきたのはこのチャーターバスの定員が余っていたからだ
理想郷。
それが広がっていた。
ナパ海とは山の間に広がった草原のことで、
青い牧草で彩られたその草原が永遠と広がっている。
馬が嘶き、牛がモーと鳴く。
鳥の囀りが聞こえ、青、黄、白の花が咲き乱れる。
まさにピースフル。
いるだけで心が解けていきそう。笑顔が止まらない。
そこを馬に乗り散歩することに。
そう言えば馬に乗ったことなんて無い気がする。
それなのに俺は一人で乗りたいんだ。と言ってみる。
意外なほどにあっさりと手綱は僕に手渡される。
ぱか。ぱか。ぱか。
ぱか。ぱか。ぱか。
ぱか。ぱか。ぱか。
ぱか。ぱか。ぱか。
ぱか。ぱか。ぱか。
ぱか。ぱか。ぱか。
ぱか。ぱか。ぱか。
あーーーーーーーーーー平和!!!
草原の中を馬に乗って散歩する姿はまさに「平和」の一言。
この間にもチベットと中国の戦いは続いているなんて考えもしない。
馬もだんだん馴染んできたらしく、
最初は併走している係員よりも前にはでなかったのだが、
いうことを聞いてくれるようになり、
最後にはちょっと小走りができるようになったり、
なんとか馬に乗ってる感を出すことができる。
うーーん、よいぞ。よいぞ。シャングリラ。
すっかりファンになったこの町。
馬から下りた後は、高校生たちとちょっと奥の湖まで散歩。
結局たどり着けなかったのだが、
やっぱり高校生10人組みは青春!って感じで面白い。
日本も中国もその辺はやっぱり変わらない。
10代の思い出っていうのはかけがえの無いものなのだ。
そう思い、戻れない自分に少し痛みを感じる。僕はもう10代ではないのだ。
なぜか途中休憩で中国版ハンカチ落し的なものをやり、
2回も罰ゲームで芸をやらされる。
カラテとプロレスのショーを実演。
理想郷でなにやってんだかw
宿に戻り、彼らと鍋を囲む。これがまた旨い。
理想郷で友と会い、笑いあう。
溶け出した心。
僕はいま、幸せの中にいる。
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