2008年6月17日火曜日

世界一周 in (9)中国/歓迎光臨!







DATE:2008/06/17 China - Kunming -


「歓迎光臨(いらっしゃいませ!)」


いらっしゃいませ!?
当たり前のこの言葉、久しく聞いていなかった。
「お客様」という立場に急に立たされる。

サービスという概念がこの国には生きているようである。
この「いらっしゃいませ」という言葉に、
東南アジアとは一線を画す文化の発展度合いの違いを感じてしまった。
そして何やら感動めいた感情さえ芽生える。

日本から中国に入ると、欠点ばかりが見えるのかもしれないが、
東南アジアから中国を比べてみると圧倒的に良い点のほうが多い。
結局は相対的なものなのだなぁと気づく。


今日は昆明の街をめぐる。



昆明は大きい。

紛れもない都市である。

立ち並ぶ百貨店街は渋谷の様であり、
ずらりと並んだ銀行の支店は大手町の様でもある。
さらに京都駅を彷彿させるような、近代的な駅が中心に構える。
全ての商圏を合わせれば恐らく仙台ほどの大きさはあろう。



中国で進んでいるのは上海など一部のみ。


そんなイメージがあったのだが、
雲南省という地方も地方の省庁所在地でさえ、この発展具合。

中国という国の評価が一変に変わり、
それがまた怖くも感じる。


意外なほどの発展具合が、
日本という立場があぐらを掻いていられるほどのものではないと気づかせる。


それほどまで意外なほどの発展した都市だった。

まだまだ高層ビルなどはなく、あっても30階建てほど。
またその建築物の質なども怪しいことはある。

それでも見せかけだけでは都市に見える。


そして立ち並ぶマンション郡。
東南アジアではほぼ見たことがない光景である。
これもまた、中国の人口を如実にあらわしている姿なのかもしれない。

マンション郡は社会主義らしく同じ型がずらりとならぶ。
そしてその姿は町の発展に取り残されたように古くくすんだ建物が多い。
全ての人々が豊かさを手に入れるのにはまだまだ時間が必要なようだ。

とは言え経済は発展しているようで、
町中いたるところで人材募集の張り紙を見かける。
そういえば、東南アジアの国と違い働いているのかよくわからない人間が少ない。
またバイクタクシーなど職にあぶれた人間がついているような、
仕事をしている人間も少ない。きっとそんな暇はないのだろう。
それほどまでに経済の急成長を感じる。


中国といえば自転車のイメージがあるかもしれない。
それは以前、上海に行ったときに覆されたが、
この昆明でも同じように町中をあふれる様に自動車が走っている。
自転車の量はむしろ上海などよりも少ない。

そしてバイクの量が圧倒的に東南アジアと比べて減るのである。
走っていたとしても今までよく見かけていたスクータータイプではなく、
250ccなどいわゆるバイクと呼ばれる型のものが多い。
ここにもまた豊かさを感じる。

危うかった交通マナーもオリンピック効果なのか、
町中に交通監視員が立ち、せわしく働いている。
それによって改善をしているのだろうが、
逆にまだそういった交通監視員のような基本的なことを教える人が必要と言う裏返しでもある。
まだまだマナーの向上には時間が必要な様である。


マナーと言えば、この国の人間は誰も彼もが道端に唾を吐く。
うら若き乙女がオヤジよろしく「か~っ、ぺッ!」と、
勢いよく道端に唾を吐く姿はなんだか残念この上ない。
そう言えばホテル内にも「唾吐き禁止!」の注意書きがあったり。
場所などお構いなしの習慣のようである。

そこかしこに「I am a 中国」と言うような、
今まで見てきたことのない独自の文化が垣間見える。



ただしこの独自、と言うよりも唯我独尊の文化には困ることもある。


例えば、
中国は英語がほぼ通じない。

「英語なんて使える国は少ないぜ」
と挑んだこの旅だったが、今まではほぼ全ての国で
「英語さえできればなんとかなる」
状態であった。

それもそのはず、これまでの国はある程度
「観光」という産業が外貨獲得の大きな位置をしめており、
それに関わる現地人は自ずと英語を話すようになるのである。


この国はまったく異なる。
そもそも教育自体に英語を取り入れていない学校も多いので、話せないのは当然だ。
さらに観光産業自体がほぼ自国民向けのため、
外国人に対する配慮はほぼされていない。
それだけこの国の国民が豊かであると共に、
圧倒的な人口という武器が、国内経営だけで産業が成り立つ仕組みを作っているのだと思う。


というわけで中国とは、

「中国人の、中国人による、中国人のための国」

なのだ。外国人に対する配慮などはまったくない。


しかし気づいてみれば日本だって似たようなもんだ。
漢字、ひらがな、かたかな。
ほとんどの看板がこれで成り立っている。
タイに居たころタイ語の看板が読めなくて文句を言っていたが、
日本だって似たようなものなのだ。
そして日本も外国人の受け入れには消極的だ。
だからこそ、国民にのみわかる表記ですむのである。

マレーシアを思い出す。
多民族国家であるこの国の看板はなんと3ヶ国語で書かれていることが多かった。
マレー語、英語、中国語。
こんな多民族の国で広告産業に関わるのは大変だなぁと思ったものである。


人のふり見て我がふり治せ。

日本と言う国が、国際的であるようで排他的であることにようやく気づく。
先進国。とは言ってるものの、
そういった国際化では一歩も二歩も遅れているのが日本なのかもしれない。




中国はやはり面白い。一日歩き回った感想だ。


そしてご飯はやはりおいしいのだ。
意外なほどに中国LOVERになっている。なんだかちょっと恐ろしいw

1 件のコメント:

  1. taka 2008年06月30日 04:56
    うまいご飯!いいなあああああああああ!
    中国の食事、いいなあああああああああ!
    ベトナムで日々、専ら華人のお店に通って食事しているけれど中国本土の質の良さには到底敵わない。
    食事の為だけでもいいから中国行きたい(泣)



    鉄平 2008年06月30日 23:55
    >taka

    いやぁ。ごはんが旨いのは幸せですよ。ほんと。

    何食べても、何飲んでも旨い!

    唯一、お米は日本米がやはりベスト!!

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