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DATE:2008/06/27 China - Leshang -
世界最大の大仏は楽山にある。
峨眉山と共に世界遺産として登録されている楽山大仏。
泊まっている峨眉からはバスで1時間程度の距離。
そしてここにはもう一つの目的がある。
ビザ取得。
バンコクから悩まされてきた中国ビザの取得。
それに再度挑むのである。
ちなみに今はビザなしで入国しており、
日本人は15日間のみ滞在が可能。
すでに10日ほど経っており、ここでビザが取得できなければ、
どこか別の国に急遽移動する必要が出てくる。
これからの予定に大きく影響する、一大イベントなのである。
ともあれまずは大仏見物。
大きさは71メートル。でかいぞー。
なんと、近くから見ただけでは全景が写真に納まらないため、
目の前を流れる川をボートで渡る見学ツアーもあるほど。
さすが世界一の大仏である。
入り口でチケットを購入。ここもまた震災価格で安くなっている。
とは言え結構な観光客が訪れている。
観光客のみんなが流れる方向に一緒に進んでいく。
少し傾斜が掛かった階段を上ると、何かが見えてくる。
頭だ・・・。
大仏の頭だけがちょこんと見えている。
しかも大仏のパンチパーマ部分だけなので、なんだか愉快。
近づいていくと大仏の全景がちょっとずつみえてくる。
でかい・・・。
でもなんか可笑しな顔・・・。
確かにでかい。でかいのだが、変だ。
いやでかいから変に見えるのか。
顔は中国仏教の仏像のそれなのだが、
もともと個人的に中国の仏像の顔が面白顔だと思っているので、
さらにそれがでかいとなると「変」としか言いようがない。
なにせ15メートルもある変顔である。
すごいのだが、なんかすごくない。
ありがたいのだが、なんだかありがたくない。
横顔から始まり、
階段を下りて全体がだんだん見えるようになる。
やはり71メートル。大層でっかい。階段を降りるのも一苦労だ。
階段を下りる途中で、えんじ色の袈裟を着たお坊さんたちと知り合う。
えんじ色の袈裟。そう彼らはなんとチベット仏教の信者たちだった。
チベット仏教なのに中国仏教の大仏見学。もう観光客オーラ出しまくりである。
このお坊さんたち。写真とりまくり。ポーズとりまくり。
そのうちの一人が英語を話せたので、なんだか仲良くなる。
途中からはお互いの言葉で「Very good!」を連呼。
チベットの言葉では「モミチヤカ」というらしい。
大仏めがけてモチチヤカを連呼。連呼。
ちなみに彼らにはなんと教えたかというと、
「マジですげー!」
チベットのお坊さんが、マジですげーw
・・・すまぬチベット仏教徒。間違ってはないが正しくはないw
そんなことも露と知らず、彼らは大仏めがけて
「マジですげー!マジですげー!」と嵐のように畳み掛ける。
さらに川に向かって畳み掛ける。「マジですげー!」
いやぁ。。おもしろ過ぎるw
その後はお互い事あるごとに「マジですげー!」「モミチヤカ」を繰り返す。
周りの人たちはほぼ中国人。日本語とチベット語、まったくわからない様子。
最後はなぜか大仏と一緒にお互いに
「マジですげー!」と「モミチヤカ」と叫んでいる姿を動画に取る。
恐らく彼らはチベットで最初に「マジですげー!」と言った人間として伝説となるだろう。
この言葉がチベットで変な流行語にならないことを願うw
(どうしよう。チベット独立デモの時にこの言葉が出てきたら・・・)
そういえば、彼らと一緒に歩いていると何人かの中国人が、
「いっしょに写真取らせてください」
と言って写真を取ってもらっていた。
中国人はチベット問題の事をほとんど知らない。
それを裏付けるような光景だった。
彼らにその問題の事を聞いてみると、
やはり独立をしたいと言っている。
立ち入ったことまで話せるほどお互いの英語力はないので断念したが、
気持ちの上ではやはり別の国だと思っているのだろう。
しかし独立した時に彼らはきっと今までと同じ生活レベルは保てない。
デジカメなんてもってのほかだろう。
この問題には彼らにとっても単純ではない。
まぁ、「マジですげー!」なんて言っている彼らにそんなシリアスさはまったく感じないのだけれどw
途中で彼らとも別れ、大仏観光は終了。
なんだか大仏よりも彼らの印象の方が強くなってしまった。
だって変顔なんだもの。
さて、次はビザ!と公安外事局行きのバスに乗り込む。
バスを1つ乗り継ぎ、到着したその公安の前で一つ深呼吸。
ここで更新ができなかったらすべてのプランを変更する必要がある。
気合を入れて公安のドアを開く。
さてどこの窓口か。スタッフの一人にビザ!ビザ!と連呼して用件を伝える。
わかった。ここの席で待ちなさい。
とスタッフに言われ、担当者が来るのを待つ。
5分ほど待つと、担当者らしい女性が姿を現す。
さすがにビザ担当、英語が使えるだろうと話しかけてみる。
わたし:「ビザをください」
担当者:「今日は無理です。コンピューターが壊れちゃったの」
なにーーーーーーー!!
それだけ言って担当者の女性は席を立ち外に出て行ってしまう。
なんだかお昼の時間だったようである。
ちょっと待たれい!!!
と言う暇もなく、一人取り残される。
え・・・どうしよ。
ここで2つの考えが頭をよぎる。
1つめは本当にコンピュータトラブルがあり、発行ができない。
2つめは、「単にランチに行きたかった」
2つめ・・・ありえる!
担当者の態度は明らかに「めんどくさいなぁ、もう」な感じだった。
というよりも「それにすがるしかない」
このまま帰ってもしょうがないので、とりあえず担当者の帰りを待つことにする
とは言えランチタイムならば1時間ぐらいは帰ってこない。
一人なんか放置プレーをされている気分。
まわりのスタッフも「なにあれ?」的な視線を投げかける。
ここで負けてはいけない。この道しか僕には残されていないのである。
望みはあった。
担当者の机の上には明らかにビザ発行中と思われるパスポートがいくつか積まれている。
約1時間後。担当者の女性が戻ってくる。
僕を見たその目は明らかに「なにあんた、まだいたの?」である。
負けるもんか。
そう思い再度彼女に食らい付いてみる。
コンピューターのトラブル?なら僕が直すよ。
そこのパスポートはなに?ビザじゃないの?
トラブルがなければ、ビザの発行は可能?
僕のビザはあと3日しかないんだ。助けてくれよー
いろいろ聞いてみる。必死×3×3。
聞いてみるとどうやらコンピューターではなく、
ネットワークのトラブルらしい。
ビザの発給はこれが直らないとできないらしく、
通常は僕にもビザ発給はされるらしい。
んーネットワークトラブル・・・。
ありえるなぁ、中国なら。
以前、中国で仕事をしていたときに
その辺のシステム周りの信頼性はいろいろ調べていた。
結論から言うと中国のシステムは落ちてもOKなものとして作られているのである。
その前提知識からいうと、このトラブルはありえるのである。
まさかこんなところでその影響を食らうとは思っていなかったが・・・。
さらに追い討ちをかける様に3人のニュージーランド人が訪れる。
どうやら彼らもビザ申請をしに来たらしい。
しかもなんと彼らは机の上のパスポートの持ち主たち。
彼らと担当者とのやり取りを聞いてみるとやっぱりトラブルは本当らしく、
彼らの場合、ほぼ完了までいっているのだが登録の処理が終わっていないとの事。
結局は受け取れないようだ。
さてどうしたものか。
今日のビザ発給はまず無理なことは確定したようだ。
問題は次どうするかだ。
明日、明後日は土日のため公安は開いていない。
望みはビザリミットである月曜日。
月曜日にビザが取得できなかったら違法滞在である。
信じてこの場所に再度訪れるか、
確実に取れそうな場所に土日を使って移動するか、
それとも中国は次の機会にして香港あたりに逃げ出すか。
悩ましい・・・。
が、ここは今日の担当者の「月曜日は大丈夫よ。きっと」
の言葉を信じて再度、この楽山での更新をしてみよう。
取れなかった場合は・・・。
できるか?香港脱出・・・。
というわけで、ビザも取得できないまま、愉快な大仏見学で一日が終わる。
またもや中国ビザで悩む日々。
僕は中国に愛されていないらしい。
片思いは辛いなぁ・・・。
nina 2008年07月07日 04:22
返信削除ビザのネットワーク落ち、アリエナイ度★★★★★。
国の決まりに関しては、ヤッカイだからね。。
グッドラック☆★
ってか、ホントに、うまく行くことを願ってるよ。。
ゆきぞう 2008年07月08日 00:44
なるほど。。。
そんな状況ですか。。
忘れて違法滞在してしまった旅人は
1~2日くらいだったので、罰金とられず済んだみたいよ!
本来は1日500元!
加油。
taka 2008年07月11日 07:10
「マジですげー」
坊さんに教えるとは...流行ったりして
ビザの話で思い出したけど、こちらベトナム、エージェント使って期限日に更新の申請をするのが普通なんだけど、今回の1年マルチ申請に際して、丸二日VISA無し空白期間ができた状態で普通に帰ってきた...
ベトナムのVISAのゆるさ
「マジですげー」
鉄平 2008年07月11日 21:26
>nina
とりあえず上手くいきましたー!
ありえねー!
なんて事がないって事がわかるね、旅をしてると。
常に「想定の範囲外」でござんすw
>ゆきぞう
とりあえず取得できましたー!
めでたしめでたし。
なんだか罰金もゆるいところあるらしいっすねぇ。
さすが人治国家中国!
>taka
ベトナムも「マジですげー!」っすねぇw
不法滞在を密告する何かの罠でないことを祈ります!