2008年5月25日日曜日

世界一周 in (7)カンボジア/ワイロを払え!







DATE:2008/05/25 Cambodia - Kratie -


ついに、カンボジアの国境である。

悪名高きカンボジア国境。
それは賄賂の横行に起因する。

カンボジアに入るにはいくつかのルートがあるが、
空路で来た場合には到着後のイミグレーションで単に20ドルのビザを購入するだけですむ。

しかしながら陸路は不法地帯の世界。
さらにルートによっても対応が異なる。

タイからの国境越えについては賄賂というよりも、
ぼったくりビザ代理店が犇く不法地帯があり、
ビザ取得のためにはその群れをかき分けて行かなくてはならないらしい。
20ドルのビザに40ドルを請求する代理店。
もちろんその代理店を素通りすれば普通に20ドルでビザは発行される。


そしてラオスからの国境。
ここではイミグレーションの入国管理官が賄賂を請求する。
しかも正式にと装って。

とは言え1ドルや2ドルの金額のため、
そんなに大きな影響はないのだが、それでも気分が悪いもの。
ただし入国管理官のため、その人間を通すか通さないかはその人次第。
逆らえない状況での賄賂請求。悪質なのである。

とは言え、カンボジアのビザを事前に取得するよりも安上がりなこともある。
バンコクでのカンボジアビザは即日発行の場合30ドル。賄賂額よりも高かったりする。
20ドルでの発行は可能だが3日程の期間を必要とする。
当然、カンボジアの大使館へ行かねばならずその交通費は往復で5ドル程度だろう。
さらに代理店に頼むと40ドル程度。
これならば国境の1ドルの賄賂などかわいいものである。
たまにビザ発行ができない国境もあるため、
不必要とは言わないが、実は賄賂を払って通過するのが
楽チンかつ一番経済的でもあったりするのである。
(もちろん賄賂を払わずに通過するのが一番安い)



そんなカンボジア国境にいざ向かう。

まずはラオスの国境。
チェックポイントでスタンプを押してもらう。
そして、
「1ドルの手数料。今日は日曜だから追加料金で1ドル。合計2ドルだ」

の公然とした賄賂請求に従う。無事、ラオス出国。



そして次はカンボジアのビザ発給。
書類に記入し、写真を貼ってビザの発給申請。
そして、
「21ドル(説明なし)」

の賄賂請求。これにも素直に従いビザ取得。



最後はカンボジアの入国審査。
ビザを確認してもらい、入国書類に記入。
そして、
「手数料1ドル」

の最後の請求に素直に従い無事入国。




賄賂、計3回、計4ドル。
お前らその金はどこに使うんだ?
と聞きたくなるぐらい、その手数料とやらは手渡した後にはぞんざいに机の上に置かれていった。

しかし土日料金ってなんやねん。仕事だろ!

ちなみに、「サンデー 1ドル♪」はその後のバスの中での流行語になるw


微々たる額っていうのも賢いところで、
これなら外国人もすぐ払うと思っているのだろう。
とは言え100人の外国人が通過すれば100ドルである。
月収50ドルにも満たない彼らとすれば1日でその大金を手に入れられるのである。
きっと陸路国境の入国管理官の人気度はべらぼうに高いに違いない。


さてそんな中、賄賂を払わずに通過するツワモノも現れる。
彼は、
「50ユーロなら持ってるんだけど・・・両替できる?もしくはATMはこの辺にある?」
のトークで無事、賄賂を払わずに通過していっていた。
しかも賄賂を払った僕たちの目の前で。
「おい、それはおかしいだろ」と入国管理官に詰め寄るも、
「しょうがないじゃないか。彼はお金を持っていないんだ」の一言で済まされる。
手数料と言っていたことを忘れている。一律ではない手数料はただの賄賂なのであるw

ちなみにこの手が絶対に通じるかというと、そうとは言えないし、
もしそれでNGだった場合、もしかしたら国境を通過できないかもしれないので、
あんまりお勧めはしない。
本当はお金を持っていてもさすがに無いと言ってしまった手前引き返せないしね。



そんなわけで無事?国境を通過。
バスはカンボジアの道を進む。

カンボジアの風景は、まぁやはりラオスとそう大差は無い。
ただ違うのは家が藁葺きだったり、ラオスより多かったりと
人口の数と生活レベルが若干異なることが感じられる。

とは言え全員が貧しいのかというとそうでもなく、
中にはラオスではほぼ見ることの無かったような、
コンクリート建てのきれいな洋風な建物も建っていたりと、
貧富の差は歴然としてある国のようにも見えた。




今日の目的地はクラチェという小さな町。
目的は「イルカウォッチング」である。
そう、ドンデットのイルカへのリベンジのためにこの町を目的地にしたのである。

午後3時にクラチェに着き、
客引きを捕まえて宿にチェックイン。
さらに聞くとイルカウォッチのツアーは4時からあるという。

イルカ以外に特に何も無いこの町。
今日見れれば明日は次の町へと移動できる。

急遽それに参加することにして、タクシーでボートのある村へと向かう。
しかしそのタクシー6人乗り・・・40分ばかりの道。
欧米人と後部座席4人乗りはかなりヘビーな体験だったw


無事にボートにたどり着き、早速出発。

10分ほど、ボートを走らせ川の中央まで移動する。
中央まで来ると前に出発していたボートが3艘ほど停泊している。
そこでボートのエンジンを切り、あとはひたすらイルカを待つ。

ほかのボートから歓声が聞こえる。
そちらの方向を見ると、

「いた!」

うっすらとであるがイルカの背中が水面に突き出ているのがわかる。
おー!初の生イルカ!ちょっと感動w

しかしながら結構遠いところを泳いでいたのであまり良く見えず。

イルカを発見するとボートはいっせいに、
そのイルカの泳ぐ方向へと船を進ませる。
イルカと共に移動するボートの姿はなかなか滑稽でもある。

その後は2度ほど姿を現すも、10分ほど何の姿も見えない時間が過ぎる。

ボートを進ませイルカの姿を探す。
すると1匹のイルカが背中を水面に現しているのが見えた。

後はもう写真の撮影会。
いつの間にかイルカは2匹に増え、3匹に増え。

群れとは言わないがいたるところで姿が見えるようになる。
ボートの上から「あっちにでた!」「こっちも!」と皆で
イルカの発見を楽しむ。
結局、あんまり近づいては来なかったが十分にイルカの姿を楽しめた。

色は黒く、形は頭が大きいジュゴンのようなイルカである。
残念ながらジャンプをしているようなシーンは見れなかったが、
親子らしい2匹のイルカが次々と頭を現してくれたりして、
けっこうみんなで興奮して喜んでいた。

ちょうど夕日が沈む時間であったため、
沈む夕日とイルカという感動的な光景でもあった。

しかしながらイルカの写真撮影は難しい。
一眼レフなどある程度のカメラではないと姿をきちんと写すのは至難の業。
取れた写真もほぼ、ピンボケだったり画面の端っこだったりしていた。
まぁ、これは動物だからしかたない。
最初はみんなカメラを片手にじっとイルカが出てくるのを待っていたが、
途中でみんなあきらめてイルカウォッチングを楽しんでいた。


興奮の中に宿に帰宅。
ご飯を食べ、眠る準備。

カンボジアの町は明かりがついていない事も多く、夜の通りはかなり暗い。
治安もあまり良い国ではないので、けっこう歩くのは緊張を強いられる。
いろんな国を見てきたが、治安の悪さを肌で感じるのはこの国が始めて。

旅を始めて4ヶ月。そろそろ油断が出てくるかもしれない。
ちょっとだけ気を引き締めてカンボジアの始めての夜を過ごす。

第7カ国目、カンボジア編はじまりま~す♪

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